12月18日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的措置の強化」を発表した。
12月11日に、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的な追加措置」を発表したばかりだ。
12月11日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な追加措置を発表した。スイスで爆発的感染になった第2波が一旦収束し始めたものの、また増加傾向…[sitecard subtitle=関連記事 url=https:[…]
12月11日の発表と何が違うのか?
飲食店やスポーツ・文化・レジャー施設の休業だ。
美術館など木曜日から閉まっちゃうのか…
再開して日も浅いのに… https://t.co/u7QTWGjvyh— Riyo🤲🏻国際都市ジュネーブから🌍 (@KojimaRiyo) December 21, 2020
一定の条件下で営業可能と言う例外付きだが、いつまで営業できるか保証はない中、営業することになる。
11月、約1ヶ月間閉業の措置が取られたスイス西部各州(ヴォー州、フリブール州、ヌーシャテル州、ジュネーブ州、ジュラ州)のうちいくつかの地域では、12月18日発表の「全国的措置の強化」で、2ヶ月半以上閉業を迫られる所もある。
ヨーロッパの COVID19 の感染率のランキングで、フランスを差し置いて上位を占めていたスイス・フランス語圏の大半の地域は、レストラン・カフェの閉業の措置が取られていた。[sitecard subtitle=関連記事 url=http[…]
本記事では、次の順序で、12月18日スイス連邦政府が発表した「新型コロナウイルス感染症に対する全国的措置の強化」について、カンタンにポイントをご紹介・解説する。
・2020年12月18日スイス連邦政府発表の「全国的措置の強化」の適用期間
・2020年12月22日(火)以降の飲食店の休業について
・2020年12月22日(火)以降のスポーツ・文化・レジャー施設の休業と例外事項
・2020年12月22日(火)以降の店舗内の人数制限・営業時間について
・営業できる州もある?【各州における緩和措置の導入について】
・ステイホームの推奨
・12月30日以降のスイス連邦政府の動向
・スキー場は災いの元 !?【スキー場の営業について】
・簡易抗原検査と PCR 検査について
この記事は、在スイス日本大使館から届く情報を元に作成。
2020年12月18日スイス連邦政府発表の「全国的措置の強化」の適用期間
使用の画像 : RiyoBlog
2020年12月22日(火)~ 2021年1月22日(金)まで
2020年12月22日(火)以降の飲食店の休業について
使用の画像 : RiyoBlog
飲食店が閉鎖される(休日の例外もなし)。
ただし、企業内食堂、義務教育機関における校内食堂、ホテル宿泊客用レストラン、テイクアウト店・配達サービスの営業は引き続き認められる。
スイス西部各州(ヴォー州、フリブール州、ヌーシャテル州、ジュネーブ州、ジュラ州)では、約1ヶ月間、飲食店の休業の措置が取られていて、12月10日前後に再開した。
ヨーロッパの COVID19 の感染率のランキングで、フランスを差し置いて上位を占めていたスイス・フランス語圏の大半の地域は、レストラン・カフェの閉業の措置が取られていた。[sitecard subtitle=関連記事 url=http[…]
つまり、スイス西部各州では飲食店再開して数日してすぐ、閉鎖の措置が出た事になる。
後述の「各州における緩和措置の導入について」で、営業の条件があるが、感染状況が悪くなり、いつ閉業を迫られてもおかしくない状況だ。
2020年12月22日(火)以降のスポーツ・文化・レジャー施設の休業と例外事項
使用の画像 : RiyoBlog
(1)スポーツ施設が閉鎖される。
ただし、次の事項は、引き続き認められる。
・5人以内のグループによる屋外でのスポーツ
・プロスポーツの試合(無観客試合)
・16歳未満の子ども達によるスポーツ(競技会を除く)・文化活動
(2)美術館、博物館、映画館、図書館、植物園、動物園、その他文化・レジャー施設が閉鎖される。
少人数による文化活動は引き続き認められるが、観客を招いてのイベントは(オンライン形式などを除き)禁止される。
しかし、美術館や博物館は、ジュネーブで見ている限りパリのように入館者で混み合うことは少ない上、建物の規模もずっと小さい。
文化的施設の閉鎖は、感染拡大を抑えるのにあまり効果がなさそうだ。
2020年12月22日(火)以降の店舗内の人数制限・営業時間について
使用の画像 : RiyoBlog
店舗内の人数制限は、広さにより異なるが、一層厳しい制約が課されるとともに、厳格な感染防止コンセプトが全ての店舗において引き続き適用される。
また、午後7時~翌午前6時までの間と日曜・祝日の営業が引き続き禁止される。
各州における緩和措置の導入について
使用の画像 : Pexels
新型コロナウイルスのまん延状況が比較的軽微な州において、レストランやスポーツ施設の営業など、個別に緩和措置を導入することが認められる。
しかし、次の条件を満たさなければ、緩和措置は認められない。
・実効再生産数(※1人の感染者が平均で何人に対して直接感染させるかを示す数値)が1未満である。
・週当たりの感染者増加数が7日間以上にわたりスイス全国平均値を下回ることだ。
ステイホームの推奨
使用の画像 : Pexels
クリスマス前に不要不急の旅行を呼びかけても、無意味だ。クリスマスを1人で過ごす事は恐ろしく悲しく惨めな事だから。
しかも、ジュネーブのように外国人が過半数を超える街には、両親や祖父母が別の国に住んでいる事は珍しくない。クリスマスは、1年に1度家族に会う機会でもあったりする。
12月30日以降のスイス連邦政府の動向
スイス国内における新型コロナウイルスのまん延状況がさらに悪化する場合、スイス連邦内閣として今後数週間以内に改めて厳格な追加措置を講じる可能性がある。
12月30日(水)に情勢評価を行い、年始に検討が行われる予定だ。
スキー場は災いの元 !?【スキー場の営業について】
使用の画像 : Pexels
フランス・ドイツなど隣国が12月中スキー場を閉鎖するのを決定したのにも関わらず、スイスは条件さえ満たしていればスキー場を営業できる。
11月は新規感染者が目に見えて減少した。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.com/switzerland-when-will-the-huge-second-wave-calm-d[…]
少しでも経済を落としたくないのはわかるが、そう単純ではない。
RTS(スイスロマンド放送)によると、14日以降に英国からスイスに入国した人々は自己隔離が義務付けられたが、変異株はスイスにもう存在するだろうとスイス連邦保健局は声明を出している。
スキー場は、遠隔地からも人々が移動してやって来て、再び別の場所に移動する。
スキー場の営業は、感染拡大を制圧していない限り、自ら災いを招いているとしか思えない。
簡易抗原検査と PCR 検査について
使用の画像 : Pexels
簡易抗原検査の対象が無症状者とスイス連邦保健庁による現行の検査実施基準を満たさない人にも拡大されるとともに、検査手法・検査実施場所も拡大される(12月21日(月)から。ただし、検査費用は自己負担)。
「陰性」の判定結果は、検査日当日に限り有効だ(陰性判定をもって同庁が定める衛生・感染防止措置などの代替とすることはできない)。
「陽性」と判定された場合は、直ちに PCR 検査を受検することになる。この場合の PCR 検査費用は、スイス連邦政府が負担する。
検査が拡大されているようだが、親が感染していても、子ども、特に小児への検査はされていないケースを聞く。
スイス連邦政府発表のリンク
スイス連邦政府発表(ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81745.html
※参考:過去のスイス連邦政府発表全国的追加措置
12月11日
https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100125793.pdf
12月4日
https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100122907.pdf
10月28日
https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100108995.pdf
10月18日
在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先
在ジュネーブ領事事務所(ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州およびティチーノ州にお住まいの方)
電話:022 716 9900
Fax :022 716 9901
ホームページ:https://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
まとめ
使用の画像 : RiyoBlog
本記事では、下記の順序で、12月18日スイス連邦政府が発表した「新型コロナウイルス感染症に対する全国的措置の強化」について、ポイントをご紹介・解説した。
・2020年12月18日スイス連邦政府発表の「全国的措置の強化」の適用期間
・2020年12月22日(火)以降の飲食店の休業について
・2020年12月22日(火)以降のスポーツ・文化・レジャー施設の休業と例外事項
・2020年12月22日(火)以降の店舗内の人数制限・営業時間について
・営業できる州もある?【各州における緩和措置の導入について】
・ステイホームの推奨
・12月30日以降のスイス連邦政府の動向
・スキー場は災いの元 !?【スキー場の営業について】
・簡易抗原検査と PCR 検査について
約1ヶ月間の飲食店や文化的施設の閉鎖が、12月11日発表の「全国的な追加措置」と大きく違う。スイスも隣国のように部分的ロックダウンの方向に舵を取り始めたように見える。
しかし、感染力の強い変異株があちこちで報告されている12月後半、中途半端な閉業では、感染拡大を抑えられないだろう。
https://twitter.com/KojimaRiyo/status/1341108791887228930?s=20
そして子どもの感染に無頓着なスイスは、義務教育は休校にせず、感染する子どもも多い。
1月、クリスマス休暇が明け、街や学校や職場に人々が戻って来てからが、感染拡大の危機だ。
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