「新型コロナウイルス」の第1波の都市封鎖(ロックダウン)に伴う国境封鎖の間の事だ。コロナ禍前では信じられない事態だ。
2020年3月16日、スイス連邦政府が「感染症法に基づく非常事態宣言」をし、人々の移動に制限がかかった。つまり、コロナ禍前のように国境を超えて行き来出来なくなった。
その後、移動・国境封鎖などが少しずつ緩和されていった。
この記事は、連日、在スイス日本国大使館から届く情報とスイス連邦政府のサイトを元に作成。8月8日から新たに適用された『特定の地域からのスイス入国者に対する検疫措置』の内容は、次の記事をご覧いただきたい。[sitecard subtit[…]
本記事では、次の順序で、「国境封鎖の間、フランス領に在住の友人とは何ヶ月も会えなかった事」と「4月~6月のスイスへの入国状況・ビザの関連情報のまとめ」をご紹介する。
・国境封鎖の間、フランス領に在住の友人とは何ヶ月も会えなかった !?
・4月16日、スイスから近隣諸国への「買い物目的の越境」は罰金 !?
・4月20日、ジュネーブ州とフランスの国境税関が一部拡大とは言っても、通勤車のみ !?
・5月5日、ドイツ政府は、スイスを含む近隣諸国からの入国制限を5月15日まで延長すると発表 !
・5月13日、スイス連邦政府は、2020年6月15日からドイツ・オーストリア・フランスと国境を全面開放する予定だが、イタリアとはなし !?
・5月27日、スイスへの入国制限の一部緩和を発表 ! 希望が見える !
・6月12日、スイス連邦政府は、2020年6月15日にすべての EU・EFTA 加盟国と英国からの渡航者に対する入国制限措置の解除を閣議決定したと発表 !
この記事は、連日、在スイス日本国大使館・在ジュネーブ日本領事事務所から届く情報とスイス連邦政府のサイトを元に作成。
- 1 国境封鎖の間、フランス領に在住の友人とは何ヶ月も会えなかった !?
- 2 4月16日、スイスから近隣諸国への「買い物目的の越境」は罰金 !?
- 3 4月20日、ジュネーブ州とフランスの国境税関が一部拡大とは言っても、通勤車のみ !?
- 4 5月5日、ドイツ政府は、スイスを含む近隣諸国からの入国制限を5月15日まで延長すると発表 !
- 5 5月13日、スイス連邦政府は、2020年6月15日からドイツ・オーストリア・フランスと国境を全面開放する予定だが、イタリアとはなし !?
- 6 5月27日、スイスへの入国制限の一部緩和を発表 ! 希望が見える !
- 7 6月12日、スイス連邦政府は、2020年6月15日にすべての EU・EFTA 加盟国と英国からの渡航者に対する入国制限措置の解除を閣議決定したと発表 !
- 8 まとめ
国境封鎖の間、フランス領に在住の友人とは何ヶ月も会えなかった !?
使用の画像 : Pexels
次の順で、「スイスとフランスの歩いて超えられる国境」と「国境封鎖で一時的に会えなくなった友達夫妻」についてお伝えする。
・歩いて超えられる国境 !? ジュネーブからフランス領に歩いて超えられる !?
・国境から5分の距離でも、国境封鎖で会えなくなった !?
歩いて超えられる国境 !? ジュネーブからフランス領に歩いて超えられる !?
使用の画像 : Pexels
国境には色んな国境がある。
山・川・海などが国と国の境になっている場合もあれば、道で繋がっていて税関・国境管理の建物や表示がなければ国境だと気がつかない所もある。
スイスの国際都市・ジュネーブは、後者だ。
ジュネーブは、フランスに囲まれるように国境が敷かれ、車で15分走ればフランス領に入れてしまう。
スイスとフランスの国境は、徒歩で超えられる所もある。フランス領側には、住宅や商店があり、国境から歩いて5分の所に住む人もいる。
ジュネーブに接するスイスとフランスの国境は、公用語も変わらないし、国境と言うより「県境」みたいな感じだ。
通貨は、スイスフランとユーロで違うとは言え、ジュネーブ市内ではユーロで払える所も多い。
フランス領に住むスイス人の知り合いもいる。
ジュネーブに接するスイスとフランスの国境では、仕事・学校・買い物・家族・友達付き合いで、毎日行き来する人は多い。
次の記事に「国際都市」ジュネーブをカンタンにご紹介している。
この記事は、在ジュネーブ領事事務所からいただいた情報とジュネーブ州政府のサイトを元に作成。7月27日、在ジュネーブ領事事務所から次のお知らせを受けた。ジュネーブ州では、7月28日午前8時から、商業施設におけるマスクの着用が義務化[…]
国境から5分の距離でも、国境封鎖で会えなくなった !?
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私たちの友人カップルも、国境から歩いて5分のフランス領に住んでいる。フランス国籍を持つ夫妻だ。現在、夫はフランス領内で仕事をしていてスイスでは仕事をしていない。
3月半ばに、国境を超えた移動に制限がかかった時、スイスで仕事をする人は国境を通過できたが、そうでない場合は出来なかった。
コロナ禍前は、自転車でフラっとジュネーブに市内にやって来て友達とコーヒーを飲んだりしていたのが、出来なくなったのだ。
ロックダウン中は、ジュネーブのカフェもモチロン閉まっていたが、スイスには外出禁止令はなく、天気の良い日は散歩をする人がたくさん見られた。
6月後半スイスとフランスの国境が、ほぼ通常通りになり、気軽にジュネーブ市内でお茶が出来るようになった時は、単純に嬉しかった。
「スイスで生活するのに知っておいた方がいいポイント」は、次の3つだ。・いつも、何事にも、「プランB」を用意しておく。・情報にアクセスしやすい環境を整え、「的確な情報」を得ておく。・一方で、「リラックスする時間」を[…]
次に、「4月~6月のスイスへの入国状況・ビザの関連情報のまとめ」を通して、ロックダウン後、少しずつ国境封鎖が緩和されていく様子をご紹介する。
4月16日、スイスから近隣諸国への「買い物目的の越境」は罰金 !?
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・4月16日、スイス連邦政府は、これまで実施されていた行動制限措置などの一部を段階的に緩和する内容を閣議決定。
・4月16日、スイス連邦政府は、買い物を目的として国境を越え、スイスに戻ってきた場合には、100スイスフランの罰金を科すと発表。
スイス連邦政府は、余暇などを含め不必要な越境をしないよう推奨するとともに、現在の規制を遵守するよう求めている。スイス国民および有効なスイスの滞在許可を所持する者は、目的の如何を問わず引き続き入国を許可される。
フランス産の肉は美味しいし、スイスで買うより安い。コロナ禍前は、ジュネーブからフランス領に買い出しに行く人が多かったが、国境のコントロールで肉が何キロも出てきたら、罰金だ。
スイス連邦政府プレスリリース(4月16日)(ドイツ語・フランス語・イタリア語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen/bundesrat.msg-id-78807.html
在スイス日本国大使館・領事メール(4月16日)
4月20日、ジュネーブ州とフランスの国境税関が一部拡大とは言っても、通勤車のみ !?
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在ジュネーブ日本領事事務所からお知らせを受けた。
国境税関が一部拡大と言っても、4月20日はまだロックダウン中で、通勤者と一部の許可された者に限った国境通過だ。
ジュネーブ市内で、フロントガラスに許可証を貼り付けているオートバイを何台か見かけた。
ジュネーブ州政府(4月19日)
5月5日、ドイツ政府は、スイスを含む近隣諸国からの入国制限を5月15日まで延長すると発表 !
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スイスは、フランス・ドイツ・イタリア・オーストリア・リヒテンシュタインと国境を接する。
近隣諸国の決断により、越境できるか状況が変わる事もある。
5月13日、スイス連邦政府は、2020年6月15日からドイツ・オーストリア・フランスと国境を全面開放する予定だが、イタリアとはなし !?
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5月13日、スイス連邦政府ケラー・ズッター法務大臣は、次のように発表した。
イタリアは、「新型コロナウイルス」の第1波でロンバルディア州を中心に甚大な被害を受け、5月半ばの時点ではスイスはイタリアとの国境開放を考えていない状況だった。
しかし、6月15日には、スイスとイタリアは国境が開放され、7月~8月のイタリアは、人々は海でバカンスを楽しんだり、感染状況はかなり収まったようだ。
スイス連邦政府:プレスリリース(5月13日) (ドイツ語・フランス語・イタリア語・英語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-79104.html
在スイス日本国大使館・領事メール(5月13日)
5月27日、スイスへの入国制限の一部緩和を発表 ! 希望が見える !
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5月27日、スイス連邦政府は、経済政策等の緩和措置と並行して、スイスへの入国制限措置等の一部緩和を発表した。
5月末は、多くの人が入国制限がどうなるのか、国境を超えて移動できるのか、知りたがっていた。
ジリジリとだが、少しずつ状況が好転しているのを感じた。
(1)6月8日から実施
・EU / EFTA 国民に対する就労目的での滞在許可証申請等の審査を全面再開
・第3国国民の雇用のための各種申請の審査も再開
(※業務内容が公共の利益に寄与するもので、業務の延期が不可能かつ第3国からの人材でなければ実施不可能な場合)
・スイス滞在許可保有外国人の家族呼び寄せを通常の条件下で再開
・留学生の再入国およびスイス国内での教育の再開・スイス国民又はスイス滞在許可保有外国人との結婚またはパートナー関係を結ぶ手続きのための短期滞在許可申請の審査再開
(2)6月15日からの入国制限の緩和
スイス、ドイツ、フランス、オーストリア間の旅行等移動の自由を6月15日に再開するために必要な措置を講ずる。
(※イタリアについては、時期尚早という判断。)
(3)新型コロナウイルス感染症の蔓延状況に改善が認められた場合
・6月中旬からおそくとも7月6日までに、シェンゲン域内からのスイスへの入国、就労、生活に関する制限解除を目指す。
(※シェンゲン域内におけるすべての渡航制限を解除し、人々の完全な移動の自由の再確立を目指す。)
・第3国についてはシェンゲン加盟国との協議に基づき、それ以降の日程での渡航制限緩和を目指すが、国境衛生措置の実施などを条件とし、同措置の具体的内容については、スイス外務省が数日内に公表する予定。
スイス連邦政府プレスリリース(5月27日)(ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-79248.html
在スイス日本国大使館・領事メール(5月27日)
6月12日、スイス連邦政府は、2020年6月15日にすべての EU・EFTA 加盟国と英国からの渡航者に対する入国制限措置の解除を閣議決定したと発表 !
使用の画像 : Pexels
(注1)
シェンゲン協定加盟国 : 欧州経済共同体に加盟していた、当時の10の加盟国のうち、ベルギー、フランス、ルクセンブルク、オランダ、西ドイツの5か国が1985年6月14日に、ルクセンブルクのシェンゲン付近を流れるモーゼル川に設定された三国国境地点に投錨していたプランセス・マリー=アストリ号において署名した文書。
またその5年後に署名されたシェンゲン協定施行協定はシェンゲン協定を補足する内容であり、協定参加国の間での国境検査を撤廃することを規定していた。シェンゲン協定という用語は、この2つの文書を総称するものとしても用いられる。
もともとシェンゲン協定は、欧州連合の加盟国の間での意見の一致が得られず、また実施できる状況にあった諸国がほかの国の参加を待たなかったということもあって、欧州連合の枠組みの外で制定されたものであった。イギリスとデンマークは協定に参加していなかったが、ノルウェーやほかの北欧諸国の参加が認められるとデンマークもこれに加わった。
これにより、EU・EFTA 加盟国(注2)と英国との完全な移動の自由が再開されるとのことだ。
これには、「ショッピング・ツーリズム」も含まれる。
閉鎖されていたすべての国境通過所も再開される。
(注2)
EU : 欧州連合(おうしゅうれんごう、英: European Union、略称:EU)は、ヨーロッパを中心に27カ国が加盟する政治経済同盟。
EFTA 加盟国 : 欧州自由貿易連合(おうしゅうじゆうぼうえきれんごう、英: European Free Trade Association)は、1960年にイギリスが中心となって設立された自由貿易連合である。欧州経済共同体(EEC)に対抗するため、その枠外にあった欧州諸国が加盟してきた。
スイス連邦政府プレスリリース(6月12日)(ドイツ語・フランス語・イタリア語・英語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-79426.html
在スイス日本国大使館・領事メール(6月12日)
まとめ
使用の画像 : RiyoBlog
本記事では、下記の順序で、「国境封鎖の間、フランス領に在住の友人とは何ヶ月も会えなかった事」と「4月~6月のスイスへの入国状況・ビザの関連情報のまとめ」をご紹介した。
・国境封鎖の間、フランス領に在住の友人とは何ヶ月も会えなかった !?
・4月16日、スイスから近隣諸国への「買い物目的の越境」は罰金 !?
・4月20日、ジュネーブ州とフランスの国境税関が一部拡大とは言っても、通勤車のみ !?
・5月5日、ドイツ政府は、スイスを含む近隣諸国からの入国制限を5月15日まで延長すると発表 !
・5月13日、スイス連邦政府は、2020年6月15日からドイツ・オーストリア・フランスと国境を全面開放する予定だが、イタリアとはなし !?
・5月27日、スイスへの入国制限の一部緩和を発表 ! 希望が見える !
・6月12日、スイス連邦政府は、2020年6月15日にすべての EU・EFTA 加盟国と英国からの渡航者に対する入国制限措置の解除を閣議決定したと発表 !
スイス連邦政府のサイトに次のように表示されていたのも、6月に末には変更になった。
7月20日から、日本から通常通りにスイスに入国できるようになるとは、4月~6月の段階では想像できなかった。
この記事は、連日、在スイス日本国大使館から届く情報とジュネーブ州政府のサイトを元に作成。8月17日、ジュネーブ州政府は、新型コロナウイルス感染症の対策について、追加的な措置や、これまでの措置の延長などを決定した。8月、ジュネ[…]
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