【英国で検知された変異株】メディアの情報合戦とスイス政府の措置【2020年12月20〜23日公式発表】

1219日、英国政府は新型コロナウイルスの変異株を検知したと発表。

1220日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表。

発表の時間はフランスやドイツなど隣国より数時間遅れたが、スイス政府の対応は冷静に見えた。

しかし、124日、フランスやドイツやイタリアなど隣国が12月中のスキー場の閉鎖を決定する中、スイスは1222日からのスキー場営業を発表していた。スイスには、冬のスキーリゾートが経済を支える地域があるためだ。

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スイス・ドイツ語圏はスキー場を閉鎖した所が大多数だが、フランス語圏はスキー場を営業している所がある。そこには、英国からのスキー客もいた。

RTS(スイスロマンド放送)によると、クリスマスの前の週末には、1万人の英国からのスキー客が入国。

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しかし、その後、ドイツ語圏とフランス語圏のマスコミ合戦のようになる。

ドイツ語圏メディア「英国からの200人の観光客が Verbier のスキーリゾートから姿を消した」と言う報道は、日本語でもニュースになり、Twitter でもバズった。

1228日、フランス語メディア RTS(スイス・ロマンド放送)は、Verbierから逃げた人は200人と言うのは完全に間違った情報。」と報道。

12月28日(月)19時30分のRTS(スイス・ロマンド放送)で、「英国からのスキー客が公式に帰国できる特別措置が取られていた」が、日本を含めたメディアが「200人の英国からのスキー客が決まりを守らないで逃走」と書き立てた事を言及。

「200人の英国からのスキー客が決まりを守らないで逃走」が、間違った情報なのかと言えるのか?

スイスの政府機関は、英国が新型コロナウイルスの変異株を検知した事に対して、どのような措置を取ったのか?

本記事では、次の順序で、122023日にスイス連邦民間航空局(BAZL)が発表した「スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の停止と例外措置」スイス連邦政府が発表した「英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置および遡及的検疫措置(自己隔離)の導入」について、カンタンにポイントをご紹介・解説する。

1220日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表

1221日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表

1223日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表

この記事は、在スイス日本大使館から届く情報を元に作成。

1220日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表

12月20日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表

スイス連邦民間航空局

スイス連邦民間航空局は、英国および南アフリカにおける新型コロナウイルスの状況を受け、スイスと英国および南アフリカとの航空便の運航を20日深夜より、当分の間、停止することを決定した。今次スイス政府の措置は、これまでのコロナウイルスよりも感染率の高いとされる変種の発症に対応したものであり、航空便の運航停止は、この新型種の拡大を防ぐためのものとのことだ。

スイス連邦民間航空局(BAZL)発表(ドイツ語、フランス語、イタリア語)

https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81764.html

1221日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表

12月21日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表

スイス連邦政府

1221日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカにおいてコロナウイルスの新たなより伝染性の高い変異体が発見されたことを受け、新しいウイルス変異体の更なる拡散を可能な限り防ぐための措置を閣議決定した旨を発表した。

英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置

英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置

使用の画像 : RiyoBlog

1221日(月)以降、すべての外国人について、英国および南アフリカからスイスへの入国が原則禁止される(スイス国籍者を除く)。これをもって両国からの特に観光目的での入国が排除される。

20211231日(木)まで英国国籍者に対して暫定的に適用されている「人の移動の自由協定」の適用を撤回する旨を閣議決定したところ、英国からスイスへは原則的に入国禁止となる。いずれにせよ、英国国籍者が享受していた人の移動の自由の特権は、本年末で失効することとなっていた。

10日間で十分なのか?【10日間の自己隔離措置】

10日間で十分なのか?【10日間の自己隔離措置】

使用の画像 : Pexels

20201214日(月)以降、英国または南アフリカからスイスに入国した者に対し、10日間の検疫措置(自己隔離)が義務付けられる。
10日間の自己隔離でどのぐらい感染を防げるのかは疑問だ。スイスは、10日間の自己隔離期間は第1波の時から変えていない。
形だけの自己隔離でなく、感染をできるだけ防ぎたい方は、自分で情報を探し良さそうだと思われる方法をとった方がいい

航空便の運航停止措置の適用を除外する可能性について検討

航空便の運航停止措置の適用を除外する可能性について検討

使用の画像 : Pexels

なお、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に関連して、スイス連邦政府は、21日の時点でスイスに一時的に滞在中の英国または南アフリカ居住者および両国に一時的に滞在中のスイス居住者の帰国について、航空便の運航停止措置の適用を除外する可能性について検討しているとのことだ。
ホテルからいなくなった英国からのスキー客を「決まりを守らず逃亡」と報道するのは、語弊があるかも知れない。
スイス連邦政府は、21日の時点で、スイスに居住していない英国からのスキー客について、例外的に帰国できるように検討していたのだから。

スイス連邦政府発表(ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語)

https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81777.html

1223日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表

12月23日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表

スイス連邦民間航空局

スイス連邦民間航空局は、現在スイス国内に滞在する英国および南アフリカ居住者、両国に滞在するスイス居住者が1224日以降、帰国が可能となる一時的な例外措置を発表した。

ただし、現行の感染防止および検疫措置は適用される。

【スイス発、英国/南アフリカ行きのフライト】

【スイス発、英国/南アフリカ行きのフライト】

使用の画像 : Pexels

・一般的に両国に居住する人で、23日の段階で一時的にスイスに滞在する者の帰国手段として運航される。

23日の段階の時点で自己隔離下にある対象者に対しては、特別な防護措置が講じられ、例えば、空港までの移動において、他の乗客から隔離される。

・航空会社は、当該フライトの運航に際し、現行の感染防止措置の遵守が求められる。

「英国からのスキー客が、ホテルでの自己隔離を守らず逃亡」と言うのは、やはり間違いかも知れない。

スイス連邦民間航空局は、スイスに一時的に滞在する英国からの旅行客が英国に帰れるように発表しているのだから。

「英国からのスキー客が10日間の自己隔離を守らず逃走」と日本のメディアも含めて書き立てたが、23日の時点で自己隔離している人には例外措置で空港まで移動できるよう、スイス連邦民間航空局が公式発表している。

【英国/南アフリカ発、スイスへのフライト】

【英国/南アフリカ発、スイスへのフライト】

使用の画像 : Pexels

・新型変異種の持ち込みリスクがあるため、航空会社は事前に連邦民間航空局に対し一時的例外適用を申請しなければならない。

・搭乗が認められるのは下記対象者のみに限定される。

1. スイス(およびリヒテンシュタイン)国籍者

2. スイス滞在許可または D査証所持者

3. スイス在外公館が発給した入国条件を満たす旨の証明書(’laisser passer’)所持者

・航空会社は搭乗者に対し、スイス入国後の検疫義務の遵守につき、適当な手段で通知する。

対象フライトの運航スケジュールは、各航空会社に照会していただきたい。

在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先

在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先

在スイス日本国大使館

在スイス日本国大使館 領事班

電話:031 300 2222

Fax 031 300 2256

メール:consularsection@br.mofa.go.jp

ホームページ:https://www.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

在ジュネーブ領事事務所(ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州およびティチーノ州にお住まいの方)

電話:022 716 9900

Fax 022 716 9901

メール:consulate@br.mofa.go.jp

ホームページ:https://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

まとめ

【英国で検知された変異種】メディアの情報合戦とスイス政府の措置【2020年12月20〜23日公式発表】

使用の画像 : Pexels

本記事では、下記の順序で、122023日にスイス連邦民間航空局(BAZL)が発表した「スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の停止と例外措置」スイス連邦政府が発表した「英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置および遡及的検疫措置(自己隔離)の導入」について、ポイントをご紹介・解説した。

1220日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表

1221日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表

1223日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表

COVID19 変異株は、英国と南アフリカだけで検知されたのではなく、英国の発表の後、数日してスイスを含むヨーロッパの国々で検知されている。

どのぐらい危険なウイルスなのか、リスクがあるのか、日々更新される情報を知る必要がある。
ソーシャルメディアを含むメディアは、情報が手軽に速く手に入れられる一方、事実とはかけ離れたニュースがシェアされる事がある
デマとまではいかなくても、切り取り方・編集の仕方によっては、情報操作できる。
日々刺激を求める我々は、よりセンセーショナルなタイトルや話題にしか興味を示さなくなっているからだ。
しかし、事実にできるだけ近い情報を手に入れ、より良い選択をして人生を送りたいなら、冷静に物事を見た方がいい。
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