12月19日、英国政府は新型コロナウイルスの変異株を検知したと発表。
WATCH LIVE: An update on coronavirus (19 December 2020) https://t.co/zqVXIkifSd
— Boris Johnson (@BorisJohnson) December 19, 2020
12月20日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表。
発表の時間はフランスやドイツなど隣国より数時間遅れたが、スイス政府の対応は冷静に見えた。
#スイス も、UK と南アフリカのフライト✈️停止。https://t.co/lODhNsnmlf https://t.co/KovXfszpXD
— Riyo🤲🏻国際都市ジュネーブから🌍 (@KojimaRiyo) December 20, 2020
しかし、12月4日、フランスやドイツやイタリアなど隣国が12月中のスキー場の閉鎖を決定する中、スイスは12月22日からのスキー場営業を発表していた。スイスには、冬のスキーリゾートが経済を支える地域があるためだ。
11月は新規感染者が目に見えて減少した。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.com/switzerland-when-will-the-huge-second-wave-calm-d[…]
スイス・ドイツ語圏はスキー場を閉鎖した所が大多数だが、フランス語圏はスキー場を営業している所がある。そこには、英国からのスキー客もいた。
RTS(スイスロマンド放送)によると、クリスマスの前の週末には、1万人の英国からのスキー客が入国。
12月18日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的措置の強化」を発表した。12月11日に、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的な追加措置」を発表したばかりだ。[sitecard subtitle=関連記事 […]
しかし、その後、ドイツ語圏とフランス語圏のマスコミ合戦のようになる。
ドイツ語圏メディアの「英国からの200人の観光客が Verbier のスキーリゾートから姿を消した」と言う報道は、日本語でもニュースになり、Twitter でもバズった。
12月28日、フランス語メディアの RTS(スイス・ロマンド放送)は、「Verbierから逃げた人は200人と言うのは完全に間違った情報。」と報道。
#スイス #英国のスキー客の失踪
マスコミ合戦。
スイス·ロマンド放送は次のように報道。「英国のスキー客の一部の「失踪」は、ドイツ語を話すマスコミが示唆したほど神秘的ではない。 いずれにせよ、Verbierから逃げた人は200人と言うのは完全に間違った情報。」https://t.co/GBr7Oy1E0F
— Riyo🤲🏻国際都市ジュネーブから🌍 (@KojimaRiyo) December 28, 2020
12月28日(月)19時30分のRTS(スイス・ロマンド放送)で、「英国からのスキー客が公式に帰国できる特別措置が取られていた」が、日本を含めたメディアが「200人の英国からのスキー客が決まりを守らないで逃走」と書き立てた事を言及。
「200人の英国からのスキー客が決まりを守らないで逃走」が、間違った情報なのかと言えるのか?
スイスの政府機関は、英国が新型コロナウイルスの変異株を検知した事に対して、どのような措置を取ったのか?
本記事では、次の順序で、12月20~23日にスイス連邦民間航空局(BAZL)が発表した「スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の停止と例外措置」とスイス連邦政府が発表した「英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置および遡及的検疫措置(自己隔離)の導入」について、カンタンにポイントをご紹介・解説する。
・12月20日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表
・12月21日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表
・12月23日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表
この記事は、在スイス日本大使館から届く情報を元に作成。
12月20日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表
スイス連邦民間航空局(BAZL)発表(ドイツ語、フランス語、イタリア語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81764.html
12月21日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表
英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置
使用の画像 : RiyoBlog
2021年12月31日(木)まで英国国籍者に対して暫定的に適用されている「人の移動の自由協定」の適用を撤回する旨を閣議決定したところ、英国からスイスへは原則的に入国禁止となる。いずれにせよ、英国国籍者が享受していた人の移動の自由の特権は、本年末で失効することとなっていた。
10日間で十分なのか?【10日間の自己隔離措置】
使用の画像 : Pexels
航空便の運航停止措置の適用を除外する可能性について検討
使用の画像 : Pexels
スイス連邦政府発表(ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81777.html
12月23日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表
スイス連邦民間航空局は、現在スイス国内に滞在する英国および南アフリカ居住者、両国に滞在するスイス居住者が12月24日以降、帰国が可能となる一時的な例外措置を発表した。
ただし、現行の感染防止および検疫措置は適用される。
【スイス発、英国/南アフリカ行きのフライト】
使用の画像 : Pexels
・一般的に両国に居住する人で、23日の段階で一時的にスイスに滞在する者の帰国手段として運航される。
・23日の段階の時点で自己隔離下にある対象者に対しては、特別な防護措置が講じられ、例えば、空港までの移動において、他の乗客から隔離される。
・航空会社は、当該フライトの運航に際し、現行の感染防止措置の遵守が求められる。
スイス連邦民間航空局は、スイスに一時的に滞在する英国からの旅行客が英国に帰れるように発表しているのだから。
「英国からのスキー客が10日間の自己隔離を守らず逃走」と日本のメディアも含めて書き立てたが、23日の時点で自己隔離している人には例外措置で空港まで移動できるよう、スイス連邦民間航空局が公式発表している。
【英国/南アフリカ発、スイスへのフライト】
使用の画像 : Pexels
・新型変異種の持ち込みリスクがあるため、航空会社は事前に連邦民間航空局に対し一時的例外適用を申請しなければならない。
・搭乗が認められるのは下記対象者のみに限定される。
1. スイス(およびリヒテンシュタイン)国籍者
2. スイス滞在許可または D査証所持者
3. スイス在外公館が発給した入国条件を満たす旨の証明書(’laisser passer’)所持者
・航空会社は搭乗者に対し、スイス入国後の検疫義務の遵守につき、適当な手段で通知する。
対象フライトの運航スケジュールは、各航空会社に照会していただきたい。
スイス連邦民間航空局(BAZL)発表
英語
https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases.msg-id-81814.html
ドイツ語
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81814.html
フランス語
https://www.admin.ch/gov/fr/accueil/documentation/communiques.msg-id-81814.html
イタリア語
https://www.admin.ch/gov/it/pagina-iniziale/documentazione/comunicati-stampa.msg-id-81814.html
在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先
在ジュネーブ領事事務所(ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州およびティチーノ州にお住まいの方)
電話:022 716 9900
Fax :022 716 9901
ホームページ:https://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
まとめ
使用の画像 : Pexels
本記事では、下記の順序で、12月20~23日にスイス連邦民間航空局(BAZL)が発表した「スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の停止と例外措置」とスイス連邦政府が発表した「英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置および遡及的検疫措置(自己隔離)の導入」について、ポイントをご紹介・解説した。
・12月20日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航の即時停止を発表
・12月21日、スイス連邦政府は、英国および南アフリカからスイスへの入国禁止措置・遡及的検疫措置(自己隔離)の導入に関するプレスリリースを発表
・12月23日、スイス連邦民間航空局(BAZL)は、スイスと英国および南アフリカ間の航空便の運航停止に係る一時的な例外措置を発表
COVID19 変異株は、英国と南アフリカだけで検知されたのではなく、英国の発表の後、数日してスイスを含むヨーロッパの国々で検知されている。
スイスの「11月の感染者推移」は、10月に引き続き、次のように爆発的に感染拡大した。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.com/switzerland-when-will-the-h[…]
12月11日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な追加措置を発表した。スイスで爆発的感染になった第2波が一旦収束し始めたものの、また増加傾向…[sitecard subtitle=関連記事 url=https:[…]
2020年11月は、スイスにとって悪夢のような数週間だった。大阪府ほどの人口のスイスで、1日あたりの新規感染者数1万人超えを記録し、ジュネーブ州がヨーロッパで一番感染率が高い地域となった。#スイス #COVID19家族以外は[…]
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