【スイス入国後に「自己隔離が必要な国」の5回目の改訂・9月14日〜 】でもスイスにも「超危険ゾーン」が…

スイスが指定する感染リスクの高い「特定の国・地域」からは、スイス入国後に「自己隔離」が必要だ。決まりを守らないと、最高10000フラン(約100万円相当)の罰金が待っている。

しかし、スイスにも感染が拡大している地域があり、「レッドゾーン(危険ゾーン)」「エビ茶色ゾーン(超危険ゾーン)(注)」がある。

(注)「レッドゾーン(危険ゾーン)」は、報道でも使われているが、「エビ茶色ゾーン(超危険ゾーン)」は、私独自の言い方。後述の datawrapper のグラフの色分けを見て、「レッドゾーン(危険ゾーン)」に加えて「エビ茶色ゾーン(超危険ゾーン)」という言葉を使っている。

つまり、スイス入国後に「自己隔離」を求められても、スイスの方が感染が少ないワケではない場合もある。

スイス国内の感染状況も知って、行動した方がいい。

スイスが指定する感染リスクの高い「特定の国・地域」は、よく変更されるので、スイスに渡航を考えている場合は注意が必要だ。

今回の9月14日から実施の改定は、5回目。

「特定の国・地域からのスイス入国者に対する検疫措置」と4回の改訂の詳細は、次の記事から知ることができる。

・4回目の改定は、9月7日から実施。
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・3回目の改定は、8月20日から実施。
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・2回目の改定は、8月8日から実施。
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・1回目の改定は、7月23日から実施。
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・最初の「特定の国・地域からのスイス入国者に対する検疫措置」は、7月6日から導入された。
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本記事では、次の順序で、「特定の地域からのスイス入国者に対する検疫措置」と「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準とスイス国内の感染状況」について、ポイントをご紹介・解説する。

914日から実施の『特定の国・地域からのスイス入国者に対する検疫措置』の対象国・地域のリストの5回目の改訂内容

・「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?スイス国内の感染状況は?

・スイス連邦内務省保健庁と在スイス日本国大使館のリンクと連絡先

この記事は、連日、在スイス日本国大使館から届く情報とスイス連邦政府のサイトを元に作成。

914日から実施の「特定の国・地域からのスイス入国者に対する検疫措置」の対象国・地域のリストの5回目の改訂内容

9月14日から実施の「特定の国・地域からのスイス入国者に対する検疫措置」の対象国・地域のリストの5回目の改訂内容

スイス連邦政府内務省

9月11日、スイス連邦内務省保健庁は、「特定の国・地域からスイスへ入国する者に対する検疫措置」について、「対象となる国・地域のリストと検疫措置の内容」の5回目の改訂をした。

「特定の国・地域からスイスへ入国する者に対する検疫措置」とは、「10日間の自己隔離」だ。

新型コロナウイルス感染症対策として、7月6日から実施している。

2020年9月14日から適用される「特定の地域からのスイス入国者に対する検疫措置」の内容は次の通りだ。

1. 適用日時(改訂)

1. 適用日時(改訂)

使用の画像 : Pexels
2020年9月14日(月)午前0時から

2. 対象者(改訂)「自己隔離」が対象外の人もいる !?

2. 対象者(改訂)「自己隔離」が対象外の人もいる !?

使用の画像 : Pexels

スイスへ入国する過去10日間(※従来は14日間)以内に感染リスクが増大している国・地域(以下5 を参照)に24時間以上滞在した者(トランジットのため24時間未満の滞在にとどまる者は対象外)

「10日間の自己隔離」の義務が対象じゃない人は、次の通りだ。

国境を越えて通勤する者。

・以下に該当する者。

 

(1)感染防止措置が講じられた国外イベントなどの場合

・文化的イベントへの参加から帰国したクリエイティブアーティスト

・競技会の参加から帰国したアスリート

・専門的会議の参加から帰国した者

 

(2)専門的または医学的理由で渡航しなければならず、延期できない場合

5日間を超えて国外に留まることはできず、また、感染防止措置を講じる必要がある。

経済的・社会的活動で移動する人、医学的理由でスイスに来る人は、「10日間の自己隔離」が義務ではないと言うことだ。

日本からの渡航は、通常どおりで、「自己隔離」はない。

3. 実施内容 : スイス入国後の自己隔離は何日間?

3. 実施内容 : スイス入国後の自己隔離は何日間?

使用の画像 : Pexels

スイス入国後、直ちに自宅または宿泊施設に移動し、最大10日間の自己隔離を実施する。

4. 報告義務

検疫措置(自己隔離)の義務を負う者は、スイス入国から2日以内に所管の州当局に入国した旨を報告し、当局の指示に従わなければならない。

5. (スイスが指定する)感染リスクの高い国、地域など(改訂)

5. (スイスが指定する)感染リスクの高い国、地域など(改訂)

使用の画像 : Pexels

基準値は、当該国、地域などにおいて過去14日間における人口10万人当たりの新規感染者数が「60」以上。

ただし、スイスと国境を接し、経済的、社会的・文化的な繋がりが強い地域は、基準値を超えた場合でも当該リストから除外される場合がある。

具体的な国・地域などは次のとおりだ。

(1)国・地域

・アルバニア

・アンドラ

・アルゼンチン

・アルメニア

・アルバ

・バハマ

・バーレーン

・ベリーズ

・パレスチナ

・ボリビア

・ボスニア・ヘルツェゴビナ

・ブラジル

・英領ヴァージン諸島(追加)

・カーボベルデ

・チリ

・コスタリカ

・ドミニカ共和国

・ジブラルタル

・ガイアナ

・ホンジュラス

・インド

・イラク

・イスラエル

・カタール

・コロンビア

・コソボ

・クロアチア

・クウェート

・レバノン

・リビア

・モルディブ

・マルタ

・モルドバ

・モナコ

・モンテネグロ

・ナミビア

・北マケドニア

・パナマ

・パラグアイ

・ペルー

・ルーマニア

・サンマリノ

・シント・マールテン(セント・マーチン島南部、蘭領)

・スペイン(注)

・スリナム

・トリニダード・トバゴ

・チェコ(追加)

・タークス・カイコス諸島

・ウクライナ

・アラブ首長国連邦

・米国(プエルトリコ、米領ヴァージン諸島及びグアムを含む)

(注)スペインは、これまで除かれていたカナリア諸島が含まれることとなり、スペイン全土が対象となる。

(2)スイス近隣国地域など(追加)

【フランス】

(地域圏)

・サントル=ヴァル・ド・ロワール

・コルス(コルシカ島全域)

・オー=ド=フランス

・イル=ド=フランス

・ノルマンディー

・ヌーヴェル=アキテーヌ

・オクシタニー

・ペイ・ド・ラ・ロワール

・プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール

(海外領土)

・仏領ギアナ

・グアドループ

・仏領ポリネシア(継続)

・レユニオン

・マルティニーク

・マイヨット

・サン・バルテルミー島

・サン・マルタン島(セント・マーチン島北部、仏領)

【オーストリア】

・ウィーン州

※ドイツ語でのリスト順に記載

6. 今回の改訂でリストから除外された国

・エクアドル

・フェロー諸島

・グアテマラ

・南アフリカ

7. 注意事項

陰性証明を有していても、本件検疫措置(自己隔離)の義務は免除されないとのことだ。

また、検疫措置(自己隔離)の義務を遵守しない者に対しては、重大な違反の場合は最高10000フラン、過失の場合は最高5000フランの罰金を各州が科す場合があるのでご注意いただきたい。

次に、スイス国内の感染状況についてお伝えする。

「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?スイス国内の感染状況は?

「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?スイス国内の感染状況は?

スイス連邦政府保健局

スイス入国後に「自己隔離」が求められても、スイスの都市より「感染が拡大している地域」から入国したワケではない場合もある。

スイスの都市部は、「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」をはるかに超えている所もあるからだ。

スイスにも基準値を超えている都市はあり、注意が必要だ。

次の順で、お伝えする。

・スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?

・スイス国内の感染状況は?

「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?

「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?

使用の画像 : Pexels

基準値は、当該国・地域などにおいて過去14日間における人口10万人当たりの新規感染者数が「60」以上。

基準値を超えている都市は、スイスにもある。

スイス国内の感染状況は? 

スイス国内の感染状況は?

https://www.datawrapper.de/_/SXP81/

「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」を超えている州は、911日の時点で、4つある。

ご紹介の画像を見ると、次の通りだ。数字は、過去14日間における人口10万人当たりの新規感染者数。基準値の60人をはるかに超えている地域もある。

エビ茶色ゾーン(超危険ゾーン):

・ヴォー州 : 151人  

・フリブール州 : 126人

・ジュネーブ州 : 117人

レッドゾーン(危険ゾーン):

・チューリッヒ州 : 64人

「超危険ゾーン」は、フランス語圏のローザンヌやジュネーブなどの都市部だ。

次の記事では、9月上旬のジュネーブ州の「独自の措置」と感染者数の推移をお伝えしている。

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パッと見て第1波と違う点は、次の通りだ。

・イタリア語圏は感染が拡大していないが、フランス語圏は感染拡大が目立つ。

夏以降のスイス国内の感染状況は、イタリアは感染が少ないのに対して、フランスは1日の陽性者が10000人前後と言う状況に比例している。

スイス・イタリア語圏のティチーノ州は、第2波を用心しているのか、感染者数が上がらなくても「独自の措置」を取り続けている。

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そして、ドイツ語圏でも、経済的に活発で人口が多い都市部があるチューリッヒ州も、「危険ゾーン」になり、数週間たつ。

スイスと言っても、都市部と山間部では感染状況が違う。州・地域の感染状況を見て行動した方がいい。

次の記事では、9月のスイス国内の感染者数の推移をお伝えしている。

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スイス連邦内務省保健庁と在スイス日本国大使館のリンクと連絡先

スイス連邦内務省保健庁と在スイス日本国大使館のリンクと連絡先

在スイス日本国大使館

スイス連邦政府プレスリリース(ドイツ語・フランス語・イタリア語・英語)

「国境地域を検疫対象から除外」

https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-80387.html

在スイス日本国大使館 領事班

電話:031 300 2222

Fax :031 300 2256

メール:consularsection@br.mofa.go.jp

ホームページ:https://www.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

在ジュネーブ領事事務所

(ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州およびティチーノ州にお住まいの方)

電話:022 716 9900

Fax :022 716 9901

メール:consulate@br.mofa.go.jp

ホームページ:https://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

まとめ

【スイス入国後に「自己隔離が必要な国」の5回目の改訂・9月14日〜 】でもスイスにも「超危険ゾーン」が…

使用の画像 : Pexels 

本記事では、下記の順序で、「特定の地域からのスイス入国者に対する検疫措置」と「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準とスイス国内の感染状況」について、ポイントをご紹介・解説した。

914日から実施の『特定の国・地域からのスイス入国者に対する検疫措置』の対象国・地域のリストの5回目の改訂内容

・「スイスが指定する感染リスクの高い国・地域の基準」とは?スイス国内の感染状況は?

・スイス連邦内務省保健庁と在スイス日本国大使館のリンクと連絡先

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