2020年3月、コロナウイルス(COVID19)対策のため、ヨーロッパ各国はイタリアの後を追う形で、教育機関は休校。人と人が直接触れ合わない形で、オンライン授業をするところが多くなる。
3月16日月曜日の夕方、スイス政府は、「感染症法に基づく非常事態」を宣言。
食料品店、薬局を除く全ての店舗、レストラン、バー、娯楽施設(図書館、美術館、コンサートホール、劇場、スポーツセンター、スイミングプール、スキー場)その他十分な対人距離を確保できない業種(ヘアサロン、ネイルサロン等)を4月19日まで閉鎖(注)。
(注)テイクアウト食品店、ガソリンスタンド、銀行、公共機関等は閉鎖対象外。
「非常事態の宣言」がされる1週間前、スイスには、学校からの帰宅後に手を洗わない子どもがかなりいた。帰宅後すぐに手を洗わない人がスイスにいるなら、イタリア・フランス・ドイツでも、推して知るべしだ。
私は日本に生まれ育ち、幼稚園に入る前から、帰宅後・トイレの後・食事の前に必ず手を洗うようにしつけられた。
だから、ヨーロッパに手を洗う習慣が根付いてない人が多い事に、驚くと同時に疑問に思う。
私の仮説は、次の通りだ。
この仮説は実体験に基づいている。
コロナウイルス(COVID19)対策で、手を洗う頻度を前より増やしたら、今まで荒れてないところがカサカサになってしまったのだ。
Twitterでも実生活でも、衛生に気をつかっている方たちから、最近「手が荒れちゃう ! 」と何回も聞く。
本記事は、次のような方たち向けだ。
・ヨーロッパにお住まいの方
・「硬水」の地域にお住いの方
・「ヨーロッパの衛生事情」と「水の硬度」に関心のある方
この記事を読めば、「ヨーロッパの衛生事情」と「水の硬度」についてポイントを押さえられ、ヨーロッパでの日常生活・旅行で、衛生・美容に配慮できるようになる。
私は、ヨーロッパに住んで20年弱。パリに住んでいた時、日本式のお手入れをしていたら、顔が赤くカサカサになり、数日で「お岩さん」みたいになってしまった経験がある。何かに感染したのかと思って皮膚科に駆けつけたら、「硬水」と「固形せっけん」を組み合わせてお手入れした結果と診断された。
しょっちゅう洗うと肌が荒れてしまう「硬水」。
本記事では、「コロナウイルス(COVID19)対策で明るみに出た欧州の手洗い実情」と「ヨーロッパの水の硬度」を巡り、一般情報・私の経験・ヨーロッパで生活する時に注意したらいいポイントを、次の順序でご紹介・解説する。
・コロナウイルス(COVID19)対策で明るみに出た「欧州の手洗い実情」
・ヨーロッパの水は「硬度」が高い !?
この記事を読んで、「ヨーロッパの手洗いの実情と水の硬度」について知り、適切な行動をしてトラブルにならないよう配慮していただければ幸いだ。
コロナウイルス(COVID19)対策で明るみに出た「欧州の手洗い実情」
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先日、Twitterで「ヨーロッパで一番よく手を洗うのはどこ?」というのが流れてきた。世界的なコロナウィルスの感染の拡大に関して、「手洗い」にスポットが当たっている。
保健機関が注意を喚起している通り、定期的な「手洗い」は1番の感染予防になるからだ。
WIN/Gallupによる「ヨーロッパ各国では、人口の何パーセントの人がトイレの後、手を洗うか?」という調査をご紹介する。
A map shows the percentage of people who wash their hands wi…
もちろん統計の数字を全部、鵜呑みにはできない。
イスラム教徒が大多数で、体感的にトイレの後手を洗わない人はいないコソボが85%なのは、首を傾げてしまう。
しかし、次の結果を見ると、フランスに住んでいたことがある私は、「ヤッパリそうか…」とも思ってしまう。
【ヨーロッパのトイレの後の手洗い率】
・フランス62%
・スペイン61%
・イタリア57%
・オランダ50%
この統計では、イタリア、オランダはフランスより、トイレの後、手を洗わない人が多い。とは言え個人差があるので、みなさんの目の前にいるオランダ人やイタリア人が、「トイレの後、手を洗わない」とは限らない。
それでは、次の順に、私の目撃談と衛生ポイントをご紹介・解説する。
・本当にヨーロッパでは手を洗わない人が多いのか?*私の目撃談2つ
・ヨーロッパに滞在するなら気をつけた方がいい衛生ポイント
本当にヨーロッパでは手を洗わない人が多いのか?*私の目撃談2つ
使用の画像 : Pexels
幸い、私が親しかった人たちは、出身地に関係なく、綺麗好きで衛生に神経質な人たちが多かった。
しかし、実際に何回も外出先で「トイレの後に手を洗わない人」を見たことがある。
目撃談は、2つとも居住地のフランス語圏での話だ。
共通点は、学歴が高かったり経済力がある人たちにも、「トイレの後に手を洗わない人」がいる事だ。
次の順に、目撃談を2つお伝えする。
・エリートが集まるフランスの高等教育機関でも、トイレの後に手を洗わない人がいる !
・スイスのフランス語圏、国際都市ジュネーブでも、手を洗わない人がいる !
エリートが集まるフランスの高等教育機関でも、トイレの後、手を洗わない人がいる !
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私が「トイレの後に手を洗わない人」を何回も目撃したのは、フランスの高等教育機関でだった。初めて目撃した時はビックリ。帰宅後、友達に電話して報告したのを思い出す。
日本では、トイレから出てきて、自動的に全ての人が手を洗うものだと思っていたし、洗わない人を見たことがなかった。
同じ学校の日本人の友達に電話をし、「トイレの後に手を洗わない人」を目撃したと報告したら、次のような会話になった。
友達「そうなんだよね、目の前に洗面所があるのに、フ~っと洗わないで出て行っちゃうよね。よく見るよ。」
私「汚くないの?」
友達「汚いに決まってんじゃん ! 」
スイスのフランス語圏、国際都市ジュネーブでも、手を洗わない人がいる !
使用の画像 : RiyoBlog
まだコロナウイルス(COVID19)がヨーロッパで感染が拡大する数週間前の話だ。
2020年2月3日、Appleストアで買い物した後、ジュネーブの街中のカフェで「トイレの後に手を洗わない人」を目撃した。トイレで、私の後から出てきた男性が手を洗わないで、私より先に店内に出て行ってしまったのだ。
身なりは、特に不潔そうに見えない紳士。その後、カフェで一緒にいた連れに挨拶するために握手をし、カフェを去って行った。
コロナウイルス(COVID19)の感染の拡大で、教育機関・多くのビジネスがストップしている地域が多いヨーロッパにいると、コロナウイルスを機にヨーロッパの人たちがもっと衛生に気をつけるようになるといいと思う。
とは言え、人々の習慣はそう簡単に変わるものじゃない。
手洗いだけじゃない ! ヨーロッパに滞在するなら気をつけた方がいい衛生ポイント
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私がここ数年、普段から気をつけている習慣と、コロナウイルス(COVID19)の感染拡大に伴い追加して日々行なっている事を、次の3つの場面ごとにご紹介する。
・帰宅時にする事
・外出時に気をつけている事(コロナウイルス(COVID19)以降は要注意)
・家でする事
帰宅時にする事
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・靴は玄関で脱いで、濡れ雑巾で拭いてから、所定の位置に片付ける。濡れ雑巾は、1日に1回は「使い捨て手袋」をして洗剤で洗い干す。
・外出先で靴を脱いだ日は、帰宅時に靴下を脱ぎ、清潔なのに履き替える。私は室内でスリッパを使用する。
・コートは、コートやジャケットなどだけまとめて収納する。
この時、布用の除菌スプレーをする人も私の知り合いにいる。私はコートは2週間に1回は洗濯機で洗い、乾燥機に入れないで陰干しする。
・時計を外し、時計と手をよく洗う。手の洗い方は、『The Johns Hopkins Medicine』 チャンネルによる「Hand-washing Steps Using the WHO Technique」(WHOが推奨するテクニックの手洗い)の動画を参照されたい。
手を洗ったら、清潔なタオルで拭く。タオルの洗濯はこまめに。経済的余裕があったら乾燥機で乾かすのが速くてラク。私は、アパートの備え付けの有料の乾燥機を使っている。
・外出時に着ていた服は全部脱ぎ、家で着る服に着替える。
・外出時のバッグ類は、取っ手や汚れていそうな部分を、掃除用の濡れティッシュ型のクリーナーで拭き取り、その後乾いたペーパーで拭いて、濡れティッシュもペーパーも捨てる。
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・外出時に手が触れたものを全て上記のやり方で掃除する。
・スマホ
・鍵(家の鍵・車の鍵など全て)
・お財布、支払い時に触れたカード
・本、テキスト
・スーパーで買ってきたものも同じ。上記のやり方で掃除してから収納するのが望ましい。ここまでやると、気が遠くなる。
外出時に気をつけている事(コロナウイルス(COVID19)以降は要注意)
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・共同で使うパソコンやマウスを触った時は、作業を終えたらすぐに手を洗う。手を洗わないで他のものに触ってしまうなら、「使い捨て手袋」をして作業し、作業後、裏返して取り外し捨てる。
・公共交通機関も上記と同じ。コロナウイルス(COVID19)問題以降、私は外出時スマホを使うなら、片手だけ「使い捨て手袋」をし、ボタンを押したり手すりにつかまり、もう片方の手はスマホや私物を触るようの手と分けている。
・多くの人が触るものにウッカリ素手で触ってしまった場合は、アルコールの除菌ジェルか消毒液をつけてから、スマホなどの私物に触る。
・車は降りるときに、取っ手やハンドルを拭き取る。
家でする事
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・掃除はできるだけ毎日する。床は、掃除機をかけ、カーペットじゃないところは床掃除用の洗剤で拭く。
・次のような人の手が触れるところは、掃除用の濡れティッシュ型のクリーナーで拭き取り、その後乾いたペーパーで拭いて、濡れティッシュもペーパーも捨てる。
・ドアの取っ手、引き出しの取っ手、冷蔵庫・電子レンジ・オーブンの取っ手
・電気のスイッチ
・テーブル
・椅子
・パソコン・ケーブル類
・トイレも、掃除の仕方は、上記の方法と同じ。病気の人がいなく、基本的にパートナーと私のみしか使わない我が家の場合、毎朝汚れをチェックして、サッと掃除する程度だ。
私は、朝のデスクワークの集中力が途切れたら、掃除をしてシャワー浴びることにしている。
それでは、私の仮説、「ヨーロッパの人が手を洗わない理由は、肌荒れしやすい「硬度」が高い水のせい」ということについて、少し詳しくお伝えする。
ヨーロッパの水は「硬度」が高い !?
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日本にいてもヨーロッパにいても、水と固形せっけんか液体せっけんで前述の動画「Hand-washing Steps Using the WHO Technique」(WHOが推奨するテクニックの手洗い)のように1日に何回も手を洗わなければ、衛生が保てない。
そしてヨーロッパに数ヶ月以上住んでいると、多くの人が肌荒れを経験する。
それでは、次の順に、肌荒れの1番大きい原因である「硬水」について、ご紹介・解説する。
・「硬水」とは?
・みなさんのお住いの地域の水の「硬度」は?
「硬水」とは?
使用の画像 : RiyoBlog
「硬い水」?
パリの住み始めた時、水道の水が「硬い」とは感じなかった。
だが日本の実家に一時帰国すると、東京近郊の水道の水が「柔らかく」感じる。せっけんもふわふわ泡立ち、顔を洗っている時の肌へのあたり具合が優しく感じ、「これが「軟水」か ! 」と感激するのだ。
次の順に解説する。
・「硬水」の定義
・「硬水」の特徴
「硬水」の定義
欧州日本人医師会の内科医、馬場恒春・医学博士の「ヨーロッパの硬水」という記事によると、「硬水」の定義とはザッと次の通りだ。
・水の「硬度」は、中に含まれるカルシウムとマグネシウムのイオン量によって決まる。
・日本のほとんどの地域で飲まれているのは、硬度100mg/L未満の「軟水」。
・フィンランド、イギリス北部のエジンバラ、スペインのマドリッドなどを除くヨーロッパの大半の地域では、硬度100mg/L以上の「硬水」。
これは、雨水や地下水が石灰岩などミネラルを多く含む地層を長時間かけて通過し、採取される水の硬度が高くなるためだ。
定義だけ聞いても、あまりピンと来ない。しかし、スーパーに足を運べば色んな水源のミネラルウォーターが売られており、カンタンに飲み比べてみる事ができる。
水源地によって「硬度」が違い、味も違う。
フランスのContrex(コントレックス)は、硬度1468mg/Lと超硬度。ミネラルがたっぷりなので、ダイエット・美容目的で飲む人もいる。「硬度」が高い水は、お腹が緩くなりやすいので、腸がスッキリする効果もある。
私がパリに住んでいた時に愛用していたミネラルウォーターは、Volvic(ヴォルヴィック)だった。ヨーロッパでは珍しい軟水で、硬度は60mg/L。
旅行しなくても、「硬度」の違う水を味わう事ができる。ぜひお試しあれ !
次の「硬水」の特徴では、トラブル・問題も含めてチョット詳しく解説する。
「硬水」の特徴
「健康」「美容」「日常生活」という視点から、馬場恒春・医学博士による記事を引用し、「硬水」の特徴をまとめる。
ドイツニュースダイジェストの「日本との水の違い–ドイツの硬水」という記事によると、次の通りだ。
・「硬水」を長期間飲んでも、特定の病気の増加は見られない。
・硬度の高い水をたくさん飲むと、お腹が緩くなる事もある。
・洗い流されずに残ったせっけんカスや石灰カスが皮ふの炎症の引き金になることがある。体に残ったせっけんカスを取り除こうと必要以上に洗浄を繰り返すと、皮ふの防御バリアが壊され、皮ふ乾燥症(乾燥肌)になってしまうこともある。
・せっけんの泡立ちが悪い。硬水でせっけんを使うと泡立ちが悪くなります。これは硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムが、せっけんの成分と化合するため。硬度が120-180mg/L以上の水になると、日本のアルカリ性せっけんは使いにくくなると言われている。
・せっけんカス。せっけんがカルシウムやマグネシウムなどの金属と反応して凝固し、洗浄力のない「金属せっけん」を作る。水に溶けにくいため、シャワーで体をすすいでも体表でヌルヌル感が残ったり、髪のゴワゴワ感の原因となる。洗濯物に、せっけんカスの白い斑点が残る事もある。
・食器の白い斑点。しっかり洗ったはずの食器や歯ブラシに、白い斑点が残ることがある。これはカルシウムやマグネシウムの堆積物で「スケール」または「石灰カス」と呼ばれている。石灰成分は酸性にすると溶けるので、食用酢やレモン汁、スーパーに売っている専用洗剤を薄めた水にしばらく漬けておくと取り除くことができる。
ヨーロッパや「硬水」の地域に住んでいると、配管の詰まり・洗濯機の故障・食器の「石灰カス」の付着などに悩まされる事もある。
その上、コロナウイルス(COVID19)対策で「手洗い」を以前より頻繁にするようになると、手が荒れてしまう。
とは言え、水道の水は、住んでいる地域によって水の「硬度」に差がある。
自分の住んでいる地域の水道の水が、どのくらいの「硬度」なのか知りたくなる。
みなさんのお住いの地域の水の「硬度」は?
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ヨーロッパ全体を俯瞰して見る事が出来る「水の硬度」がわかるマップは見つからなかった。なので、私が以前暮らしていたフランスと現在住んでいるスイスに絞って、「水の硬度」についての情報・マップをご紹介する。
調べていて気がついたのは、ヨーロッパの国際都市とは言え、たった15.93平方キロメートルの小都市のジュネーブ市でも、地区により水源が違う。水源が違うと、チョットだが水質・硬度も違う。
スイス
RTS (Radio Télévision Suisse) のリンクをクリックすると、2ページ目に「スイスの水の硬度のマップ」がある。黄色の地域は硬度が低く、オレンジ、赤と色が濃くなるに従って、水の「硬度」が高い地域になる。
とは言え、カントン(州)ごとの水の「硬度」を調べると、同じカントン(州)内でも、場所により水の「硬度」が違う。
だから、スイスにお住いの方がご自宅の水道の水の「硬度」の情報をネット上で得るには、カントン(州)や地域の行政が出している資料を見る事をオススメする。
フランス語でのカルシウムとマグネシウムのイオン量の表記に注意。
1°F は、1リットルにカルシウムとマグネシウムのイオン量が10mgだ。
1°F = 10mg CaCO3/l = 0.1mmol/l
ジュネーブ州
・ご紹介するサイトは、フランス語での説明だ。
À Genève, profitez d'une eau du robinet d'excellente qualité…
サイトをクリックしスクロールすると、「L’origine」と書いてある章に、2019年にされたジュネーブの4つのゾーンの調査がある。レマン湖をはさむ街の真ん中の「ゾーン1」をクリックすると、水源・硬度などが見られる。
フランス硬度は13,2なので、1リットルに132mgのミネラルだ。
「軟水」と分類されるか、「硬度」の低い「硬水」と分類されるか。
ところが、「ゾーン4」をクリックしてみると、「ゾーン1」と硬度が違う事がわかる。フランス硬度は20,0なので、1リットルに200mgのミネラルだ。
ヴォー州
・ご紹介するのはフランス語での説明。マップになっていて視覚的にわかりやすい。
Duretés totales moyennes des eaux de distributions publiques vaudoises
・2つ目にご紹介するリンクは、ヴォー州のさらに小さい行政区分ごとに表にまとめてあるもの。
Distribution publique d’eau dans le Canton de Vaud – Duretés totales (°F)
ヴァレ州
・こちらもフランス語だ。水の「硬度」が視覚的にわかるマップと、州より小さい行政区分ごとにまとめてある。
Dureté de l’eau dans le canton du Valais
・次のヴァレ州のサイトは、フランス語とドイツ語で読める。水の「硬度」について、表記・数値がまとめてある。
Canton du Valais / Kanton Wallis
フリブール州
・次のリンクは、フランス語とドイツ語で説明されている。水の「硬度」が視覚的にわかるマップ。
Duretés de l’eau potable de canton du Fribourg / Härte im Trinkwasser des Kantons Freiburg
・フリブール州に本社がある電力・エネルギー・水の供給に関わっている会社、Groupe E は、フリブール州、ヴォー州、ヌシャテル州、ヴァレ州、ジュネーブ州、ジュラ州、ベルン州ごとに各地域の水の「硬度」を表にまとめている。
フランス
・フランス全体の水の「硬度」をザッと見るなら、Wikipédiaがわかりやすい。
・スイスと同じで、パリの水の「硬度」を調べると、地区によって若干違うことがわかる。
・水色のパリの中心は、フランス硬度では29,5なので、1リットルに295mg。
・黄緑色のパリ北西は、25,6なので、1リットルに256mg。
・パープルのパリの東側は、27,8なので、1リットルに278mg。
・黄色のパリの西側は、26,4なので、1リットルに264mg。
私が数年間暮らしたパリの水(278mg/L)と現在暮らしているジュネーブ(132mg/L)の水を比べると、ジュネーブの水の方が石灰成分が少ないのを体感する。
とは言え、1日に何回も手を洗っていると荒れてきてしまう。ジュネーブ(132mg/L)の水は、「硬度」は低くても「硬水」なのだ。
まとめ
使用の画像 : Pexels
ヨーロッパの人が、日本の人に比べて、手をしっかり高頻度で洗わない一番大きい理由を、次のように仮説を立ててお伝えした。
本記事では、「コロナウイルス対策で明るみに出た欧州の手洗い実情」と「ヨーロッパの水の硬度」の関係について、一般情報・私の経験・ヨーロッパで生活する時、注意したらいいポイントを、下記の順序でご紹介・解説した。
・コロナウイルス(COVID19)対策で明るみに出た「欧州の手洗い実情」
・ヨーロッパの水は「硬度」が高い !?
この記事を読んで、「ヨーロッパの手洗いの実情と水の硬度」について知り、適切な行動をしてトラブルにならないよう配慮していただければ嬉しい。
「硬水」の地域にお住いの方向けに、「衛生・美容」の観点から、「肌荒れの解決法」についての次の記事を書いた。
「硬水」の地域で「手がガサガサになる・肌が荒れる」からと言って、次の事をするのは衛生的に間違いだ。・手をできるだけ洗わない。・入浴をできるだけ控える。・髪をできるだけ洗わない。日本に生まれ育った方[…]