スイスのお店・商店の「お客さんが関わる新型コロナウイルスの対策」に上げられるのは、次の通りだ。
・入店前に消毒液で手を洗浄する。
・店内でマスクを着用する。
・店内の人数制限がある。
・入店前に検温がある。(検温は、ほんの一部のお店のみ)
しかし、「新型コロナウイルスの感染状況」と「スイス連邦政府の対策の変更・改定」によって、お店・商店がお客さんに用意する「新型コロナウイルスの対策」が、しょっちゅう変わるお店もあった。
そして業種によっても、対策の仕方が違う。
さらに、スイスは小さい国と言っても地方自治制度の政治システムなので、州によって「新型コロナウイルスの対策」が少しずつ違う。
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本記事では、次の順に、ジュネーブの街で見かけた「新型コロナウイルスのお店・商店の対策」について、3月~7月の変化をご紹介する。
・ジュネーブのお店で見た「手を消毒」するための「アルコール消毒液」の実態
・ジュネーブのお店・ショッピングセンターでのマスク事情は?
・ジュネーブのお店で見た「店内の人数制限の方法」と実施期間は?
・ジュネーブの Appleストアに入るには、検温が必要 !?
ジュネーブのお店で見た「手を消毒」するための「アルコール消毒液」の実態
使用の画像 : RiyoBlog
ジュネーブのスーパーで気がついた事は次の通りだ。
新型コロナウイルスの感染状況と「行政の対策」とお店の方針によってか、スーパーがお客さんに用意する「新型コロナウイルスの対策」が、次のようにコロコロ変わる店舗もあった。
・3月の都市封鎖(ロックダウン)期間 : 消毒液の入ったスプレーのボトルがポンと置いてある。
・5月の都市封鎖(ロックダウン)緩和期間 : ディスペンサーが壁などに設置され使いやすくなる。
・6月以降の都市封鎖(ロックダウン)解除期間 : アルコール消毒液がディスペンサーにチャージされなくなるところもある。
一方で、「手の消毒」に厳格だと感じたのは、コスメショップとAppleストアだ。
次の順に、ジュネーブのお店で見た「消毒液」での対策をご紹介する。
・ジュネーブのスーパーの入り口にある「消毒液」の実態
・ジュネーブのコスメショップ・Appleストアは、手の消毒に厳格 !?
ジュネーブのスーパーの入り口にある「消毒液」の実態
使用の画像 : RiyoBlog
ご紹介の写真は、5月19日撮影。
スイスの都市封鎖(ロックダウン)緩和、第2段階の開始日、5月11日ぐらいから、ジュネーブのドイツ系安売りスーパー Lidl の入り口にも、消毒液のディスペンサーが設置された。
3月~4月の終わり頃までは、Lidl の入り口に、消毒液の入ったスプレーのボトルがポンと置いてあるだけだった。
消毒液のディスペンサーが壁に貼り紙とともに設置してある方が、効果的だ。入店する人のほとんどが消毒をするように見えた。
ところが、それから数週間もしないうちに、Lidl の入り口にセットされたディスペンサーには、消毒液が入れられなくなってしまった。
使用の画像 : RiyoBlog
ご紹介の写真は、6月16日撮影。無用の長物と化したディスペンサーだ。
一応、消毒液の入ったスプレーのボトルは置いてあったが、手を消毒しないでスーパーに入る人もいた。
とは言え、スーパーによって違いがあった。
5月から引き続いてディスペンサーを使用するところや、ディスペンサーを設置しないで消毒液の入ったスプレーのボトルを置くだけのところもある。
ジュネーブのコスメショップ・Appleストアは、手の消毒に厳格 !?
使用の画像 : RiyoBlog
6月は、夏のセールが始まったこともあり、服・靴・コスメのショップを中心に見て回った。夏のセールとは関係ないが、IT機器も。
その中で「手の消毒」をシッカリやっていたのは、コスメショップ KIKO と Appleストア。
製品に指や手が濃厚に触れるモノだから、当然だ。
使用の画像 : RiyoBlog
KIKO は、スタッフが接客しながらも、入店するお客さん全てに「消毒して下さい」と声をかけていた。
とは言え、入り口に置いてある消毒液のボトルには、消毒液が十分に入ってなく、マネジメントの難しさを感じた。
来店客にスムーズに手を消毒してもらうには、次の3つが大事だ。
・消毒しやすいシステムと場所
・来店客が消毒しているかのチェック
・消毒液の補充
上記の3つをキッチリやっていたのは、Appleストアだ。
Appleストアにパソコンの不具合を解決するために持って行ったら、「手の消毒」だけでなく、担当してくれたスタッフにキーボードも消毒されてしまった。
使用の画像 : RiyoBlog
KIKO も Appleストアも、スタッフ全員マスクをしていた。
Appleストアは、入店するお客さんもマスク着用が義務で、セキュリティが見張っていた。
ところが、Appleストアからの帰り道にスーパーに寄ったら、マスクをしているスタッフが1人もおらず、お客さんもマスクをしている人は多くなかった。
「お店の新型コロナウイルス対策」に疑問を持った。
全く一貫性がない。
ジュネーブのお店・ショッピングセンターでのマスク事情は?
使用の画像 : RiyoBlog
ジュネーブの3月~7月までの私が見た「店内のマスクの着用の様子」をザッとまとめると、次のようになる。
・3月半ば :「新型コロナウイルス」の脅威を感じたのか、店内でマスクをする人が出始める。
・5月半ば : マスクが流通し始めたからか、店内でマスクをしている人が少し増える。
・6月 :「新型コロナウイルス」は消えてしまったかのように、店内でマスクをする人が減る。
・7月 : 7月6日から公共交通機関を使う時にマスクの着用が義務になったが、店内では義務ではないので、スーパー・アパレルショップにはマスクなしの人は依然としている。
つまり、ジュネーブの「店内のマスク着用での対策」は、一貫性がなかった。
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次の順に、ジュネーブのお店で見た「マスク」の対策をご紹介する。
・ジュネーブの Appleストアのマスク着用は、厳格 !?
・ジュネーブのスーパーは、スタッフ全員マスクなしの店舗があった !?
ジュネーブの Appleストアのマスク着用は、厳格 !?
使用の画像 : RiyoBlog
Appleストアは、店内のマスク着用の義務についても「行政の発表する対策」とは別に、「新型コロナウイルス対策」をよくマネジメントしていたように見えた。
入店時の Apple ストアの対策は、次の通りだ。
・入り口に、Appleストアが用意したマスクが置いてある。
・担当してくれるブルーのTシャツの Apple のスタッフが「消毒をしてから、マスクをつけて下さい」と順序まで指示する。
・黒いスーツのセキュリティが何人も目を光らせている。
しかし一方で、食品や日常品を扱うというのに、スタッフ全員マスクをしないスーパーがジュネーブにあった。
ジュネーブのスーパーは、スタッフ全員マスクなしの店舗があった !?
使用の画像 : RiyoBlog
私がよく行く Denner と Lidl のスタッフはマスクをしていない。
Denner は、店舗が小さいので、スタッフ全員がマスクなしなのが一目瞭然だ。レジには透明の覆いが設置されていて、会話の際の飛沫拡散防止はされているが。
しかも、私がよく利用する Denner には、私のマスク着用が気に入らないのか、レジで支払う時に鼻で笑った上「Bonjour」を言わない20代前半くらいの男性のスタッフがいる。
「「マスク姿はカッコ悪い」「COVID19なんてウソ」と10代~20代前半の若者がムチャクチャな行動をして感染が拡大している」と見ている20代~30代のスイス人の知人は多い。
Denner に行くたびに、本当にその通りだと思ってしまう。
その点、ジュネーブの日本食材店 Uchitomi では、私が行った時はスタッフ全員がマスクをしていた。
さすが日本食材店、衛生に関して意識の高さを感じさせる。
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「店内のマスク着用での対策」は、一貫性がなかったジュネーブ。
Le port du masque sera obligatoire dans tous les commerces du canton de #Genève. La mesure, qui entre en vigueur mardi, a été annoncée vendredi par le Conseil d’Etat #COVID19https://t.co/lvqx6iXfoi
— RTSinfo (@RTSinfo) July 24, 2020
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ジュネーブのお店で見た「店内の人数制限の方法」と実施期間は?
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次の順に、ジュネーブのお店で見た「店内の人数制限の方法と実施期間」をご紹介する。
・スーパーで見た「店内の人数制限の方法と実施期間」
・アパレルショップで見た「店内の人数制限の方法」
・Appleストアの「店内の人数制限の方法」
スーパーで見た「店内の人数制限の方法と実施期間」
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ご紹介の写真は、3月20日午前中に撮影。店内の人数制限があるため、スーパーに入るために並ぶ人たちだ。
3月は、場所・時間帯によっては、長時間並ばないとスーパーに入れなかった。
私がよく利用する Denner の「店内の人数制限の方法と実施期間」は、次の通りだ。
・「店内の人数制限」が実施されていた時は、セキュリティかスタッフの1人が入り口で、「手の消毒」と「人数制限」を管理していた。
・他のスーパーやお店にあるような自動的に入店可能か知らせる装置はなし。
・「店内の人数制限の実施期間」は、5月半ばくらいまでだった。
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ご紹介の写真は、3月20日の午後1時すぎ。
午前中に探している物が手に入らず、ショッピングセンター内にある大き目のスーパーに行った。
店内の人数制限の関係か、カップルなど2人以上で買い物に来ている人たちは、1人のみ入店を許可されていた。スーパーの外で腕組みして、しばし待つ男性が何人か見受けられた。
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ご紹介の写真は、4月3日に見かけた Denner の入り口の店内の人数制限の案内。比較的大きい店舗なので、40人まで入店可能だ。
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ご紹介の写真は、4月24日に買い物に行った際、撮影。「店内の人数制限」がされているので、並ばないと入れなかった。都市封鎖(ロックダウン)の最後の数日。この時期は、まだ道路の清掃があまりされていなく、汚い。
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ご紹介の写真は、4月21日に見かけた Lidl の入り口。自動的に入店可能か知らせるシステムが設置されていた。
しかし、このシステムが使われていたのは、5月半ばくらいまでだった。
5月後半~7月は「店内の人数制限」がなかったので、スーパーには並ぶことなく入れた。
アパレルショップで見た「店内の人数制限の方法」
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ご紹介の写真は、7月18日に見かけたファストファッション H&M の入り口。
セール期間中なのに買い物客が少ないのか、人数制限のシステムが機能していないのかわからないが、私が見ていた数分間はほとんど「Veuillez entrer(お入り下さい)」の表示だった。
ZARA は、セール期間中に行ったが、人数制限はなかった。ちなみにスタッフは、ZARA とロゴ入りの黒いマスクをしていた。「手の消毒」のボトルは入り口に置いてあったが、入店する人全員が消毒するわけではない。
使用の画像 : RiyoBlog
アパレルショップの店内の人数制限も、ショップによって対策方法が違う。
そして、「店内の人数制限」についても、かなり厳格なのは、Appleストア。
Appleストアの「店内の人数制限の方法」
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Appleストア は、「店内の人数制限の方法」もシッカリしているように見えた。
Appleストアの「店内の人数制限システム」は次の通りだった。
・お客さんが1人出たら、1人入れる。
・入店するお客さんは、1人ずつ担当のスタッフと一緒で、外に出るまで付き添われる。
・屈強なセキュリティ数人が、全て順調にいっているか、監視している。
そして、Appleストアには、ストア前の路上でセキュリティに検温され、入店許可されるシステムがある。
ジュネーブの Appleストアに入るには、検温が必要 !?
使用の画像 : Pexels
Appleストアでのセキュリティによる検温は、おでこに近づけてピッとするタイプ。
街を歩き回り、汗ダラダラで Appleストアに着いてしまい「暑いから多分入れないかも知れない」と言ったら、一瞬でピッと検温し「大丈夫、36.6度だから」と見せられた。
Appleストアは、路上にたくさん人が並んでいるので、一見面倒くさく思えてしまうが、6月~7月に気軽に何回も足を運んだ。理由は次の通りだ。
・路上で、セキュリティによる検温の後、スタッフが来店理由を聞き、店内で担当するスタッフへの連絡をする。
・担当のスタッフが丁寧で、買い物がしやすい。
私には、来店目的を告げ、アドバイスを得ながら解決に向かうので、快適だった。
まとめ
使用の画像 : RiyoBlog
本記事では、下記の順に、ジュネーブの街で見かけた「新型コロナウイルスのお店の対策」について、3月~7月の変化をご紹介した。
・ジュネーブのお店で見た「手を消毒」するための「アルコール消毒液」の実態
・ジュネーブのお店・ショッピングセンターでのマスク事情は?
・ジュネーブのお店で見た「店内の人数制限の方法」と実施期間は?
・ジュネーブの Appleストアに入るには、検温が必要 !?
私が5月半ばに思ったことは次の通りだ。
次の事が促進されれば、ヨーロッパでも「手洗い」や「家で靴を脱ぐ事」など基本的な衛生を気をつける人が多くなるのではないか。
・低価格で質の良いマスクやアルコール消毒液が市場に出回る。
・外出先で、マスクをつけたり、何かに触ったらアルコール消毒液で消毒するのが、おかしな事じゃなく日常のルーチンになる。
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個人的には、「手の消毒」について次のように思う。
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