スイスのイベント事情は?【2020年3月〜6月の COVID19 対策のまとめ】コロナ禍は革新が求められる?

この記事は、連日、在スイス日本国大使館から届く情報とスイス連邦政府のサイトを元に作成。

2020年、「新型コロナウイルスの感染拡大」で、スポーツ・家族行事・見本市・コンサート・演劇・映画上映・政治的デモ・市民集会などの様々なイベントが、大きく変化した。

コロナ禍以前は、1000人以上のイベントは珍しくなかった。

しかし、コロナ禍ではリアルでイベントを開催できても、次の3点は付き物だ。

・参加者数は小規模

・衛生・感染症への対策

・突然のキャンセルや変更

コロナ禍では、あらゆる分野のイベント主催者やクリエイターは、デジタルを活かした活動に注力し、様々な創作物・デジタル技術・デバイス・サービスなども大きく変化するかも知れない。

「コロナ禍以降は、イベントのあり方が変わらざるを得ない」と言う考えに至ったのは、3月~6月にスイス連邦政府が発令したイベントに関する「新型コロナウイルス対策」を見たからだ。

「コロナ禍」がいつ終わるのかわからず、政策には変更がつきものだ。「1000人超の大規模イベントは8月末まで禁止」が、9月末までに延長された。

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この記事は、連日、在スイス日本国大使館から届く情報とスイス連邦政府のサイトを元に作成。8月12日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症対策として、次の2つを発表した。・1000人を超えるイベントの開催について(10[…]

3月~6月にスイス連邦政府が発令したイベントに関する「新型コロナウイルス対策」をカンタンにまとめると、次の通りになる。

316日、ロックダウン開始とともに、あらゆる行事の開催を禁止 !

429日、68日からスポーツの大会やプロの試合は無観客で再開可と発表。1000人超の大規模イベントは8月末まで禁止。1000人以下の集まりは527日に解禁の是非を検討。

527日、66日から様々なイベントが300人までは開催でき、1000人以上のイベントは8月末まで禁止と発表。

619日、622日から対策・条件付きで1000人までのイベントや会議の開催が可能と発表。

・イベント主催者やクリエイターは、「コロナ禍が終わるまで待っている」と言うより、コロナ禍でできる事を探して実現していった方が賢い。

・行政・企業は、「文化・芸術活動を活性化し、技術を革新するための資金援助」をするべきだ。

クリエイターが「新型コロナウイルス」の感染状況や政府の対策に振り回されて、活動・エネルギー・創り出した素晴らしいモノが何年もシェア出来ないのは「大きな損失」だ。

本記事では、次の順に、3月~6月にスイス連邦政府が発令したイベントに関する「新型コロナウイルス対策」ご紹介する。

・演奏会がキャンセルでも、音楽家は音楽活動を続ける !?

316日、ロックダウン開始とともに、あらゆる行事の開催を禁止 !

429日発表、68日からスポーツの大会やプロの試合は無観客で再開可 !?

527日発表、66日から様々なイベントが300人までは開催OKだけど、1000人以上のイベントは8月末まで禁止 !

619日発表、622日から参加者が1000人までのイベントや会議の開催が可能に !?

演奏会がキャンセルでも、音楽家は音楽活動を続ける !?

演奏会がキャンセルでも、音楽家は音楽活動を続ける !?

使用の画像 : Pexels

コロナ禍前は、デジタルと合わす事なく活発できた分野でも、コロナ禍以降は、「従来の技術・知識」がデジタルと合わさり、様々な変化・革新があるだろう。

例えば、音楽制作・音楽活動の分野でも、ピアノ演奏・ピアノ教授にプラスして、オンラインでマスタークラスに参加できるように仕組みを作るなどの話を聞く。

機転がきく演奏家の中には、旅行後の自己隔離期間中にウェブ・メディアをうまく使い、音楽活動を続ける方もいる。「プランA」がダメなら「プランB」と考えて行動できるのは、コロナ禍で大事だ。

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ご紹介の動画は、声楽家・オペラ歌手の門間信樹さん。2012年よりニューヨークでオペラ歌手として研鑽・活動されていたが、新型コロナウイルスで2020年3月末日本に帰国するのを余儀なくされた。

帰国後、2週間の自己隔離の間、新しくコンテンツ制作も始めたようだ。

曲は、Francis Poulenc(フランシス・プーランク)のオペラ「カルメル会修道女の対話」の中の無伴奏の Ave Maria。門間信樹さんがアカペラコーラスの全ての声を1人で歌っている。

本来の録音機材・スタジオが使われていないはずなのに、素晴らしく美しい音楽だ。音楽は、「人間の叡智」だと再認識させられる。

門間信樹さんのサイトはこちら。

https://www.nobukimomma.com

次に、「コロナ禍以降は、イベントのあり方が変わらざるを得ない」と言う考えの発端になった、3月~6月にスイス連邦政府が発令したイベントに関する「新型コロナウイルス対策」をご紹介する。

316日、ロックダウン開始とともに、あらゆる行事の開催を禁止 !

3月16日、ロックダウン開始とともに、あらゆる行事の開催を禁止 !

使用の画像 : Pexels

3月16日にソマルーガ大統領は、「感染症法に基づく非常事態」の宣言を発表した。

いわゆる「都市封鎖(ロックダウン)」だが、スイスは、スペイン・イタリア・フランスのような「外出禁止令」はなかった。

移動・イベントの制限は、スイス国内での移動制限はないが、葬儀を除いてあらゆる行事の開催を禁止。

詳細は、次のページをご参照いただきたい。

スイス連邦政府プレスリリース(3月16日)

https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases/media-releases-federal-council.msg-id-78454.html

在スイス日本国大使館・領事メール(3月16日)

https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100022233.pdf

429日発表、68日からスポーツの大会やプロの試合は無観客で再開可 !?

4月29日発表、6月8日からスポーツの大会やプロの試合は無観客で再開可 !?

使用の画像 : Pexels

429日、スイス連邦政府が発表したイベントに関するポイントを次の通りだった。

68日からスポーツの大会やプロの試合は無観客で再開可。 

1000人超の大規模イベントは8月末まで禁止とする。1000人以下の集まりは527日に解禁の是非を検討する。

詳細は、次のページをご参照いただきたい。

スイス連邦政府プレスリリース(4月29日)

https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases.msg-id-78948.html

在スイス日本国大使館・領事メール(4月29日)

https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100050300.pdf

527日発表、66日から様々なイベントが300人までは開催OKだけど、1000人以上のイベントは8月末まで禁止 !

5月27日発表、6月6日から様々なイベントが300人までは開催OKだけど、1000人以上のイベントは8月末まで禁止 !

使用の画像 : Pexels

527日、スイス連邦政府は、行動制限措置などの一部の段階的緩和における第3段階の実施内容(429日に発表された内容から一部追加、変更など有り)について発表した。

いずれも、前提条件として、「衛生ルール」と「社会的距離の確保」を引き続き遵守する必要あり。

「社会的距離の確保」ができない場合には、連絡先リストの作成等により濃厚接触者の追跡を可能とすることが求められた。 

イベントに関してまとめると次のようになる。

66日から様々なイベントが300人までは開催でき、1000人以上のイベントは8月末まで禁止。

6月6日から実施のイベントに関する「行動制限措置などの一部の段階的緩和」は次の通りだ。

・公私にわたるイベントについて(家族行事、見本市、コンサート、演劇、映画上映、政治的デモや市民集会を含む)は、参加者が300人までのイベント開催を許可。

(※参加者が1000人以下のイベントについては、6月24日に方針を決定 。)

・すべてのスポーツ競技を、上記イベントと同様の条件の下で許可。

ただし、シュヴィンゲン(スイス相撲)、柔道、ボクシング、社交ダンス等、継続的に身体を密着させる競技は、76日まで禁止。)

また、すべてのスポーツのトレーニング再開を許可(人数制限なし)。

ただし、継続的に同一グループで行い、参加者リスト作成が条件。)

・子供や若者のキャンプ、休日行事を許可。

適切な衛生措置を講じ、参加者の上限は300人まで。)

・登山鉄道、キャンプ場、プール、リュージュ、ボブスレー等のそり、アスレチックパーク等が再開。

(※登山鉄道には、公共交通機関と同様の衛生ルール及び社会的距離の確保が適用。)

・カジノ、遊園地、動物園、植物園等全てのレジャー施設が再開。

・飲食店における人数制限(1テーブルあたり4人まで)を廃止。

※4人を超える場合、代表者の連絡先登録が義務化。)

・ディスコ、ナイトクラブの営業再開。

入場者数は300人までとし、入場者の連絡先リスト作成が義務化。)

1000人以上のイベント開催禁止については、引き続き8月末まで禁止

詳細は、次のページをご参照いただきたい。

スイス連邦政府プレスリリース(5月27日)

https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases.msg-id-79268.html

在スイス日本国大使館・領事メール(5月27日)

https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100059403.pdf

619日発表、622日から参加者が1000人までのイベントや会議の開催が可能に !?

6月19日発表、6月22日から参加者が1000人までのイベントや会議の開催が可能に !?

使用の画像 : Pexels

6月19日、スイス連邦政府は、次のように発表した。

316日に感染症法に基づき発出した「非常事態」宣言を同日付で「特別事態」に引き下げることを発表した。

・スイスにおける「新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」などについて、2020622日からほとんどの措置を廃止する。

1000人を超える大規模イベントの開催禁止のみが8月末まで継続される。

次の順に、6月19日のスイス連邦政府の「スイスにおける新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止と、「イベントの開催」についてご紹介する。

・スイス連邦政府の「スイスにおける新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止

619日発表のスイスの「イベントの開催」についての「新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止の内容

スイス連邦政府の「スイスにおける新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止

スイス連邦政府の「スイスにおける新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止

使用の画像 : Pexels

「新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止は、次のポイントで発表された。

1)イベントの開催

2)レストラン等における制限等の解除

3)社会的距離の確保

4)マスク(1枚)の保持および着用の推奨

5)ホームオフィスの推奨を廃止

6)新型コロナウイルス感染症第2波への対処

詳細は、次のページをご参照いただきたい。

スイス連邦政府プレスリリース(6月19日)

https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases.msg-id-79522.html

在スイス日本国大使館・領事メール(6月19日)

https://www.ch.emb-japan.go.jp/files/100066307.pdf

619日発表のスイスの「イベントの開催」についての「新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止の内容

6月19日発表のスイスの「イベントの開催」についての「新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止の内容

使用の画像 : Pexels

6月19日発表のスイスの「イベントの開催」についての「新型コロナウイルス感染症予防のための行動制限措置」の緩和・廃止の内容は、次の通りだった。

・参加者が1000人までのイベントや会議の開催が可能となるが、主催者は参加者の連絡先を確保するなど、(感染者との)接触者を追跡可能とすることが求められる。

・そのため、イベントなどの開催時には、区分けをするなどにより同時に接触する最大人数を300人以下に限定する必要がある。

(各州においては、さらに少ない人数に制限することが可能)

・参加者が1000人を超える大規模イベントの開催については、新型コロナウイルス感染症の今後の感染状況が悪化しなければ、91日から再び許可される予定だ。

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まとめ

スイスのイベント事情は?【2020年3月〜6月の COVID19 対策のまとめ】コロナ禍は革新が求められる?

使用の画像 : Pexels

本記事では、下記の順に、3月~6月にスイス連邦政府が発令したイベントに関する「新型コロナウイルス対策」ご紹介した。

316日、ロックダウン開始とともに、あらゆる行事の開催を禁止 !

429日発表、68日からスポーツの大会やプロの試合は無観客で再開可 !?

527日発表、66日から様々なイベントが300人までは開催OKだけど、1000人以上のイベントは8月末まで禁止 !

619日発表、622日から参加者が1000人までのイベントや会議の開催が可能に !?

・イベント主催者やクリエイターは、自粛を続けるのではなく、社会状況にあった活動をし、エネルギー・創り出した素晴らしいモノをシェアして欲しい。

・行政・企業は、「文化・芸術活動を活性化しイノベーションするための資金的バックアップ」をして欲しい。

・2020年はコロナ禍と言う人類にとって大きな危機に直面しているが、デジタル技術・デバイス・サービスとイベント主催者やクリエイターは、相互に変化・革新し、より良いモノを創り出せるかも知れない。

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