この記事で私が伝えたい事は次の2つだ。特にスイスに似た状況の地域にお住まいの方にだ。
・楽観視しないで最悪の事態を考えて、行動をとった方がいい。
・情報は、政治家の発言だけでなく、様々なサイドの医師・研究者などが発信する情報を自分で集め、状況をつかみ、より良い判断をした方がいい。
スイスは、新型コロナウイルス対策が遅れがちな国だ。
2020年8月に第2波かと身構えた時も、スイスの行政は軽く考えていたようだ。
スイスは、「新型コロナウイルス」の感染者が出始めると、ようやく「マスク・人数制限・客の連絡先リスト」などの対策を始める。なので、感染者がほとんどいない所・少ない所では、対策はされていない。スイスでは、政策として導入されていなくても、[…]
#スイス #COVID19
2020年12月26日、Alain Berset (アラン・ベルセ)氏は、「第1波の後、私たちは楽観的すぎた」とメディアで語ったが、感染者を減らす措置を導入できるのだろうか?https://t.co/4Nz5XffJnY— Riyo🤲🏻国際都市ジュネーブから🌍 (@KojimaRiyo) January 11, 2021
スイスの第2波で、感染爆発が起こった11月以降の状況をカンタンにお伝えする。
2020年11月、スイスで感染爆発が起こった。
スイスはヨーロッパで最も感染率が高い地域になった。
大阪府ほどの人口の国で、1日あたり1万人以上の新規感染者が報告。
11月初旬のスイスは、新型コロナウイルスの感染者数が爆増中。感染者数だけでなく、入院患者数・集中治療の患者数も爆増で、医療崩壊が懸念されている。死者も日に日に増えている。スイスの「10月の感染者推移」は、9月に引き続[…]
12月、英国政府は新型コロナウイルスの変異株を検知したと発表。
WATCH LIVE: An update on coronavirus (19 December 2020) https://t.co/zqVXIkifSd
— Boris Johnson (@BorisJohnson) December 19, 2020
スイスでも変異株は報告され、1月、増殖中だ。
🇨🇭でも変異株、増殖中🧐#スイス とリヒテンシュタインは金曜日に、英国と南アフリカからの #COVID19 の変異株が88件報告された。
スイスでは11の州で検出。https://t.co/4vd0Yg5d1K— Riyo🤲🏻国際都市ジュネーブから🌍 (@KojimaRiyo) January 8, 2021
しかし、スイス連邦政府は、措置を話し合うものの、決定せず延長を重ねている状況だった。
次の記事で、その後の1月13日の発表をお伝えしている。中途半端な措置と言う声も多い。
12月18日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的措置の強化」を発表。主に飲食店やスポーツ・文化・レジャー施設の休業だ。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.co[…]
スイス連邦政府の措置は、各州政府の措置の後追いだと言う意見も聞く。
果たして、スイス連邦政府のやり方は的確なのだろうか?
本記事では、次の順序で、「2020年12月30日と2021年1月6日のスイス連邦政府発表」と「新型コロナウイルスの感染状況」について、カンタンにポイントをご紹介・解説する。
・2020年12月30日と2021年1月6日のスイス連邦政府発表と記者会見の模様
・2020年10月~12月のスイス連邦政府発表の全国的追加措置
・スイスは2020年11月の感染爆発で学び、変異株を含む次の波を抑えられるのか?
・1月のスイスの新型コロナウイルスの感染状況
・在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先
この記事は、在スイス日本大使館から届く情報を元に作成。
2020年12月30日と2021年1月6日のスイス連邦政府発表と記者会見の模様
使用の画像 : Pexels
次の順で、スイス連邦政府発表と記者会見の模様をご紹介する。
・2020年12月30日のスイス連邦政府発表と記者会見の模様
・2021年1月6日のスイス連邦政府発表と記者会見の模様
2020年12月30日のスイス連邦政府発表
12月18日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的措置の強化」を発表した。12月11日に、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的な追加措置」を発表したばかりだ。[sitecard subtitle=関連記事 […]
スイス連邦政府は、引き続き状況の分析を行い2021年1月6日に再評価を行うとした。
2020年12月30日のスイス連邦政府発表だ。
スイス連邦政府発表 (ドイツ語、フランス語、イタリア語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81849.html
2020年12月30日の発表は、スイス連邦政府のサイトには英語がない。
別の翻訳サイトやアプリにコピペしなくても、サイトをまるごと翻訳する機能がついている。大雑把でいいから素早く情報が欲しいなら、次の方法が速くてカンタンだ。
・パソコンから Google Chrome でサイトを読む場合 : 上記のドイツ語版のページのアドレスバー(URL を入れる所)の右側の Google Translate のボタンをクリックし、読みたい言語を選択。
日本語を選択すると次のように表示される。多少変な日本語だが、大体意味をつかむことは可能。
・スマホ(iPhone)から Google Chrome でサイトを読む場合 : スマホ画面の右下の横三点リーダーのボタンをタップ、Google Translate のボタン(画像では上から3つ目)をタップし、読みたい言語を選択。
日本語を選択すると次のように表示される。
2020年12月30日のスイス連邦政府発表をお伝えしたが、1月6日、スイス連邦政府は、1月13日(水)に措置を発表すると協議のみで再び決定を先送りにした。
2021年1月6日のスイス連邦政府発表と記者会見の模様
1月6日、スイス連邦政府は、2020年12月22日(火)~ 2021年1月22日(金)まで期間を定め導入している新型コロナウイルス感染症に対する全国的措置(飲食店、文化施設、スポーツ施設、レジャー施設などの閉鎖など)について、期限を延長し2月末までとする案を各州と協議中であり、1月13日(水)に決定すると発表。
また、現行の全国的措置に加え、ホームオフィスの義務化、店舗閉鎖、集まりや私的イベントに関する制限、職場における感染防止措置などについて、更に厳格な措置の導入などについても検討される、とのことだ。
なお、スイス連邦政府は、現行の新型コロナウイルス感染症に対する全国的措置の内、新型コロナウイルスのまん延状況が比較的軽微な州において適用可能なレストラン、スポーツ施設の営業などに関する例外措置について、1月9日(土)以降廃止すると決定した。
2021年1月6日のスイス連邦政府発表だ。
スイス連邦政府発表(ドイツ語、フランス語、イタリア語)
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-81881.html
在スイス日本国大使館の領事メールは、次のようにポイントをまとめて伝えている。
・1月6日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する全国的措置を2月末まで延長する案を検討中
・同政府は、現行の全国的措置に加え、更なる厳格な措置の導入についても検討中
・同政府による現行の新型コロナウイルス感染症に対する全国的措置の内、例外規定を1月9日(土)以降廃止
2021年1月6日のスイス連邦政府の記者会見の動画をご紹介する。
次に、COVID19の巨大な第2波がヨーロッパを襲った2020年9月~11月以降、スイス連邦政府の措置が的確だったのか考えるために、2020年10月~12月のスイス連邦政府発表の全国的追加措置をまとめてご紹介する。
2020年10月~12月のスイス連邦政府発表の全国的追加措置
参考に過去のスイス連邦政府発表全国的追加措置をご紹介する。在スイス日本国大使館発表の情報のため、リンク先は日本語だ。
在スイス日本国大使館のリンクの下の記事は、背景や住民から見た問題点などを含め、画像やポッドキャストとともにわかりやすくまとめてある。
12月18日
12月18日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的措置の強化」を発表した。12月11日に、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的な追加措置」を発表したばかりだ。[sitecard subtitle=関連記事 […]
12月11日
12月11日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な追加措置を発表した。スイスで爆発的感染になった第2波が一旦収束し始めたものの、また増加傾向…[sitecard subtitle=関連記事 url=https:[…]
12月4日
11月は新規感染者が目に見えて減少した。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.com/switzerland-when-will-the-huge-second-wave-calm-d[…]
10月28日
Twitterで次のような声が聞こえてきたので、スイスの新型コロナウイルス対策の措置と感染者数推移についてカンタンにご紹介する。やはり下ってきたのですね。他のヨーロッパの多くの国が上昇傾向なのに。そして、たいした対策もしてないのに、[…]
10月18日
音声で記事内容を聞きたい方は、音声動画でどうぞ。ご紹介の音声動画で、私が見たフランス語の報道を元にお伝えしています。https://youtu.be/NpuDvIuNj6Q ヨーロッパに、新型コロナウイ[…]
スイスは2020年11月の感染爆発で学び、変異株を含む次の波を抑えられるのか?
使用の画像 : Pexels
政治家も住民もウイルスを甘く見ていて、感染拡大を最大限抑える戦略ではなく、爆発しなければ経済最優先だからだ。
感染拡大を抑えるためには初動が大切だと言うが、今までスイスは「後出しジャンケン方式」。感染拡大が進んでから部分的ロックダウンをする方法だった。
スイスは、「新型コロナウイルス」の感染者が出始めると、ようやく「マスク・人数制限・客の連絡先リスト」などの対策を始める。なので、感染者がほとんどいない所・少ない所では、対策はされていない。スイスでは、政策として導入されていなくても、[…]
2020年10月末まで、スイス政府は、市民の健康だけでなく経済が大事だと繰り返し、フランスなどの隣国に比べ緩やかな措置しか取らなかったが、医療崩壊やさらなる爆発の恐れから、11月に入り多くの地域で部分的ロックダウンが実施され始めた。
9月~11月にヨーロッパで感染爆発が起こった背景と比べても、2021年1月のスイスのやり方は、2020年とあまり差があるように見えない。
9月~11月にヨーロッパで感染爆発が起こった理由について、私の見解は次の通りだ。
・初動が遅かった、あるいは適切な初動がなく感染者を増やしてしまった。
・6月にスペインで発生した変異体は、感染率が高い。
・変異体は、夏休みにバケーションで移動した人たちにヨーロッパのあちこちに持ち運ばれた。
・ヨーロッパには、対策が遅れたりほとんどしていない地域があった。例えば、5月~8月のヨーロッパは、マスクで対策している人は少なかった。
・密な人口やほと人の移動が多い都市や地域で、さらに感染爆発した。例えば、国境の街は感染爆発が顕著。
先日、ヨーロッパに新型コロナウイルスの大きい第2波が襲っている件に関して、次の質問をいただいた。スイスは皆さんマスクするのですね。でも、ヨーロッパはどうして一気に感染爆発してるのですか?夏休み効果なのですか?— mm (@t[…]
スイスの9月~11月の状況と比べると、2021年1月は次のポイントが改められ前進している。
・マスクの対策
・ワクチン接種が始まった事
・飲食店やレジャー施設などの閉業
スイス政府は、感染爆発が起こらないようには努めるだろうが、感染が続くのを前提に生活しなければならない。
次に、感染爆発の2020年11月ごろから2021年1月、スイスでどのように感染者数が推移しているのか、ご紹介する。
1月のスイスの新型コロナウイルスの感染状況
使用の画像 : RiyoBlog
1月のスイスの新型コロナウイルスの感染状況は、次の記事でお伝えしている。
スイスの「12月の感染者推移」は、11月の爆発的な感染拡大は抑えたものの、横ばいで減少しなかった。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.com/can-switzerland-prev[…]
スイスの第2波を見てすぐわかるのは、次の2つだ。
・感染者数3桁代から5桁(1万人以上)になるのに1ヶ月のスピード
・減少傾向になっても、感染者はなかなかスムーズに減らない。ピークから2ヶ月たった1月まで、グラフは1ヶ月ほど下降した後、一旦上がり少し下がったものの、その後横ばいだ。
在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先
在ジュネーブ領事事務所 (ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州、ティチーノ州にお住まいの方)
電話:022 716 9900
Fax :022 716 9901
ホームページ:https://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
まとめ
使用の画像 : Pexels
本記事では、下記の順序で、「2020年12月30日と2021年1月6日のスイス連邦政府発表」と「新型コロナウイルスの感染状況」について、ポイントをご紹介・解説した。
・2020年12月30日と2021年1月6日のスイス連邦政府発表と記者会見の模様
・2020年10月~12月のスイス連邦政府発表の全国的追加措置
・スイスは2020年11月の感染爆発で学び、変異株を含む次の波を抑えられるのか?
・1月のスイスの新型コロナウイルスの感染状況
・在スイス日本国大使館と在ジュネーブ領事事務所の連絡先
スイス連邦政府は過ちを認め改善していくだろうが、いきなり抜本的な措置を率先して導入するとは思えない。
・政府も市民も、楽観視しないで最悪の事態を考えて、措置・行動をとった方がいい。
・情報は、政治家の発言だけでなく、様々なサイドの医師・研究者などが発信する情報を自分で集め、状況をつかみ、より良い判断をした方がいい。
12月18日、スイス連邦政府は、新型コロナウイルス感染症に対する「全国的措置の強化」を発表。主に飲食店やスポーツ・文化・レジャー施設の休業だ。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.co[…]
日本からスイスへの入国は、2021年2月8日(月)以降、入国制限措置が適用され、観光などの短期滞在目的での入国は認められないので注意が必要だ。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://riyoblog.co[…]
2020年11月は、スイスにとって悪夢のような数週間だった。大阪府ほどの人口のスイスで、1日あたりの新規感染者数1万人超えを記録し、ジュネーブ州がヨーロッパで一番感染率が高い地域となった。#スイス #COVID19家族以外は[…]