俗に言う「国際結婚」「国際恋愛」と言う言葉は、国際都市ジュネーブでは聞くことがない。
別の言い方をすると、「国際結婚」のフランス語のうまい訳語が思いつかない。 « Mariage mixte » « Mariage binational » は、新聞や役所のサイトで見かける。しかし、「ウチは「国際結婚」なのー。」という風に、フランス語の日常会話で使われるのを聞かないのだ。
理由は、国籍が違う人同士の結婚は珍しくなく、「国際結婚」と「国内結婚」とわざわざ違いを強調しないから。どこの国籍の人と結婚しようが「結婚」は「結婚」。
それが国際都市に住んでいる人やヨーロッパに住んでいる人の大多数の人の感覚だ。
本記事は、現在、次のような状況にある方向けだ。だが「結婚の極意」についてなので「国内結婚」を考えている方にも読んでいただけたら嬉しい。
・「国際結婚」をされている方
・「国際恋愛」をされている方や「バックグラウンドの違うパートナー」がいる方
・「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップ」について興味がある方
「国際結婚」だろうが「国内結婚」だろうが、「結婚」は「他人」とパートナーシップを組むものだ。だから、時にはわかり合えずイライラしたり、「もう一緒にいてもいい事がないんじゃないか」と思ったりすることもある。
相手と仲良く過ごしていても、習慣や考えが違って、すぐに理解できないこともある。
私もパートナーが好きで一緒にいるはずなのに、「結婚生活」「パートナーシップ」がうまくいかなかったりケンカをしたりして、友達・家族・パートナーの親戚に話を聞いてもらうことが、2ヶ月に1回はある。
本記事を読めば、「国際結婚がうまくいく2つのコツ」、つまり「結婚の極意」がわかり、より楽しい「結婚生活」「パートナーシップ」を持てるようになる。
私はフランスとスイスに合計20年弱住み、「お付き合い」と「別れ」を何回か繰り返した。今のパートナーに出会ってからは、5年近くになる。
同時に、様々な出身・国籍・民族・宗教・年齢の家族・親戚・友人・知人の「結婚生活・パートナーシップ」を知ることになった。
「国際結婚がうまくいく2つのコツ」、つまり「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップがうまくいくコツ」は、次の通りだ。
・自分と相手の違いを認識する。
・違いをシェアする。
とてもシンプルだが、前提条件がある。【幸せな結婚生活を送るための4つの秘訣】離婚・別れはつきもの?ビックリした結婚から学んだ事でご紹介した4つのポイントを押さえておく必要がある。
・カップルの関係が対等である。
・社会が変化しても生きていけるようような柔軟性がある。
・「過去の関係」を「現在のパートナーとの生活」に持ち込まない。
・パートナーとのふれあいや楽しくて安全で充実したセックスライフの探求をする。
本記事では、「国際結婚がうまくいく2つのコツ」「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップがうまくいくコツ」について、現在のヨーロッパの国際都市ジュネーブでの「結婚」「パートナーシップ」の状況と、私とパートナーの体験談を交えて、次の順序でご紹介・解説する。
・相違点が多いカップルより、共通点が多いカップルの方がうまくいくのか?
・「バックグラウンドが違う人」とお付き合いしているけど、なんかうまくいかない*どうしたらいい?【必見】
・「バックグラウンドが違う人」とパートナーシップがうまくいくコツとは?【詳細】
「国際結婚」に限らず、誰かと「パートナーシップ」を持ちたい方に、本記事を読んでいただき、参考にしていただければ幸いだ。
相違点が多いカップルより、共通点が多いカップルの方がうまくいくのか?
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「共通点があるカップルの方がうまくいく」というのをよく見聞きする。しかし私とパートナーには、次の項目で共通点はない。けれど、それなりにうまくいっていると感じている。
・国籍
・民族
・宗教
・母語
・年齢
・仕事
・趣味・興味
・生い立ち
私は、スイスに住み始め、現在のパートナーと出会って、「カップルの間に共通点が多い事が、結婚生活・パートナーシップがうまくいく事に結びつくとは限らないんじゃないか?」と思うようになった。
ヨーロッパの国際都市に住んでいると、様々なバックグラウンドを持った人々に出会い、一見共通点が少ないように見えるカップルにたくさん出会うのだ。
「相違点が多いカップルより、共通点が多いカップルの方がうまくいくのか?」と言う疑問をめぐり、次の順にご紹介・解説する。
・ヨーロッパの「国際都市」で、私が出会った出身やバックグラウンドが違うご夫婦・カップル
・一見、「共通点」がない私とパートナーのバックグラウンド
・表面上の「共通点」より夫婦・カップルに大事な事とは?
ヨーロッパの「国際都市」で、私が出会った出身やバックグラウンドが違うご夫婦・カップル
私たちが住んでいる「国際都市」ジュネーブには様々な出身の人がいるので、宗教・民族・国籍・生い立ち・文化背景が違うカップルは多い。
私が直接知っている例をザっとあげてみると、次のようになる。
・エチオピア系(注1)妻とデンマーク系夫
・スロヴァキア系妻とモロッコ系夫
・ドイツ系妻とヨーロッパ系アメリカ人夫
・フィリピン系妻とヨーロッパ系アメリカ人夫
・ソマリア系妻とスイス・モンゴル系スイス人
・スペイン系妻とインド系夫
・ルワンダ系妻とフランス系夫
・フランス系妻とベナン系夫
・フランス系妻と日本系夫
・日本人妻とスイス人(注2)夫
・スイス人妻とアルバニア系夫
注1 : ○○系としたのは、○○民族や○○地域に両親の出身があるという意味。国籍を2つ3つ持っている人が多く、○○人とは単純に書けない。
注2 : ○○系かは私は知らないが、○○の国籍を持っている場合は○○人とした。2020年現在、日本の法律では22歳以降1つしか国籍を選べないことになっている。しかし日本のような国は少なく、ある一定の条件を満たせば国籍を複数持つ事ができる国が多い。
私があげた例の中には、お互いの出身が離れていても、宗教が同じというカップルもいれば、違うカップルもいる。職種が同じというカップルもいれば、違うカップルもいる。年収がほぼ同じと言うカップルもいれば、違うカップルもいる。年齢が近いカップルもいれば、離れているカップルもいる。
「国際都市」ジュネーブのように人々の出身に多様性がある地域にいると、「国際結婚」という言葉を聞かないし、出身地域が離れているカップルが珍しがられることもない。みんな違って当たり前。
ジュネーブ州の統計を見ると、次の通りだ。
・スイス国籍と外国のパスポートを1つ以上持つ15歳以上の人口 : 27%(2013年~2017年の平均)
・スイス国籍を持たない外国籍の人口 : 40%
・外国のパスポートを持つ15歳以上の人口 : 64%
次に、私とパートナーのバックグラウンドをご紹介する。
一見、「共通点」がない私とパートナーのバックグラウンド
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私とパートナーには、次にあげる通り、世間一般でいう「共通点」が極めて少ない。
・宗教 : 私は神の存在は感じる無宗教者で、パートナーは生まれながらのムスリム。
・民族 : 私は日本人で、パートナーはアルバニア系民族に属す。
・母語 : 私は日本語で、パートナーはアルバニア語。普段の会話の95%は、居住地域の言語のフランス語で会話をする。
・年齢 : 私はパートナーより5歳以上年上。
・生い立ちと人生経験 : 全く違う。私は東京に生まれ育ち、バブル期に子供時代を過ごす。大学を卒業した後、フランスとスイスへ留学し、学士号1つと修士号2つを取得。パートナーは南東ヨーロッパがユーゴスラビア体制だった最後期に、家畜・家庭菜園が各家庭にあるコソボの田舎に生まれ育つ。戦乱・民族虐殺・難民避難生活を子供時代に経験し、経済混乱が続く中18歳まで勉強し、その後仕事を始め、最終的にスイスで仕事を見つけ住み続けることになった。
・趣味・興味 : 私は音楽や語学。パートナーは数字、歴史、スポーツ、車。
一見、「共通点」がない私とパートナーだ。
とは言え、生活や会話の中で「共通の認識や価値観」を共有しているのを感じる。
表面上の「共通点」より夫婦・カップルに大事な事とは?
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表面上の「共通点」より夫婦・カップルに大事な事とは、次の6つだ。
・カップルの対等性
・柔軟性
・知性
・信頼
・尊敬
・カップルの仲が親しく、特別な関係である事
【幸せな結婚生活を送るための4つの秘訣】離婚・別れはつきもの?ビックリした結婚から学んだ事でご紹介した4つのポイントを押さえておく必要がある。でご紹介した義両親カップルは、40年以上うまく結婚生活を続けている。義両親カップルは、宗教・民族・国籍・母語・年齢・生い立ち・文化背景などにおいて、はるかに「共通点」がある。
しかし、別の視点から義両親カップルと私たちカップルを比べると、前述の6つのポイントが同じなのに気づく。
表面上の「共通点」より、夫婦・カップルに大事な6つのポイントに注目した方がいいことがわかった。
それでも「国際恋愛」「国際結婚」「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップ」に色々疑問がわく。
「うまくいかない時の原因・解決法」について、私の考えをご紹介・解説する。
「バックグラウンドが違う人とお付き合いしているけど、なんかうまくいかない」という場合は、どうしたらいい?
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宗教・民族・国籍・母語・年齢・生い立ち・文化背景などが違うことは、パートナーシップの「足かせ」にはならない。もし「違い」が「足かせ」になってると感じたら、それはお互いの「エゴ」(自己中心性)が原因だ。
次の順に、実際にスイスであった破談例を交えて「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップ」が「うまくいかない時の原因・解決法」を解説する。
・夫婦・カップルの関係を壊すものは、「エゴイズム」「自分勝手」 !?
・夫婦・カップルがうまくいくための鍵は?うまくいかなくなる原因は?
・挙式直後に破談に至ったケース*スイスあるある
・同じ経済水準の人を選べば、万事うまく行くわけじゃない !?
・「バックグラウンドが違う人」といい関係を築くには、どうしたいい?
夫婦・カップルの関係を壊すものは、「エゴイズム」「自分勝手」 !?
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カップルの間で自分のやり方や考え方を相手に押し付けるのは、「自分勝手」な話だし関係を悪化させる。
日本人同士の結婚でも同じだ。結婚は兄弟姉妹間や親子間でするものじゃなく、赤の他人とする。自分と相手は違って当然だ。
日本では周囲に溶け込むように行動したり、自分の意見をハッキリ言わず相手に合わせることが良いとされる風潮がある。日本人女性が「国際結婚」したり、かなり年上の男性と結婚したりするのは、「相手に合わせるのが上手い日本人女性」が多いのが一因じゃないかと思ってしまう。
夫婦・カップルがうまくいくための鍵は?うまくいかなくなる原因は?
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カップルの間では、お互いの文化が違おうが、年が離れていようが、「対等な関係」じゃなきゃ、うまくいかない。
私の経験では、以前10歳以上年上で高収入のプライベートバンク勤務の人と付き合ったことがあるが、その男性が私との関係にまで職場のような「上下関係」の観念を持ち込もうとして、すぐに破綻した。
次のような相手とお付き合いしていたり結婚されている方やパートナーシップがある方は、自分と相手が「対等な関係」か改めて見直した方がいい。
・かつての戦勝国出身の人
・経済的に豊かな国の出身の人
・収入が自分より多い人
・年齢が10歳以上上の人
もちろんその逆のパターンもだ。
どこの国・地域にも「対等」に付き合える人もいれば、付き合えない人もいる。
「対等」に付き合えない人との結婚生活・パートナシップは、カップルのどちらかが苦しむ結果になる。
つまり、「対等」の関係じゃなく「上下関係」・「主従関係」のようなカップルは、破綻する可能性が高い。
次に、実際にスイスであった破談事例をご紹介する。
挙式直後に破談に至ったケース*スイスあるある
祖国のコソボで結婚式を挙げたカップルが、生活する国のスイスに帰ってきて、飛行機が着いたばかりのジュネーブの空港で悲劇は起きた。
「私のパスポートのお陰であなたはスイスに住める。これからはあんなキッタナイビンボーな国に住まなくてすむのよ。私に感謝しなさい。」と、スイス国籍を持つ女性が、夫になったばかりのコソボ国籍の男性に暴言を吐き、結婚直後だと言うのに離婚に至ったのだ。
その2人は、アルバニア系コソボ出身の父母のもとにスイスで育ちスイス国籍も持っている女性と、アルバニア系コソボ出身でコソボ国籍のみの男性だ。彼らの父母はアルバニア系コソボ出身で同郷だ。
確かに、戦後10年の時期に、経済が混乱し仕事もない大変な状況のコソボからスイスに来て仕事ができれば、経済的に道が開ける。だが、ヘイトスピーチに近い祖国の悪口を言い夫のプライドを傷つけるのは、ダメに決まってる。
しかもこの女性は、夫が持っていないスイス国籍でマウントを取り、バカにした態度をとった。いくら経済的な希望が見えても、こんなヒドいことを言うイヤな女と一緒になりたい男はいない。
コソボで結婚式を挙げスイスに着いたばかりの空港で、妻になったばかりの女性からヒドい言葉を投げつけられた男性は、速攻コソボにトンボ帰りしたそうだ。「離婚」という言葉を投げつけて。
勘違いしちゃいけないのは、自分と似た境遇の人や経済水準の人を選べばパートナーシップがうまくいくということじゃない。
同じ経済水準の人を選べば、万事うまく行くわけじゃない !?
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「社会・経済階級や収入が同じじゃなきゃ、パートナーシップは絶対うまくいかない。」という考えを持っていたら、次の2つのどちらか、もしくは両方の可能性が高いから要注意だ。
・今までの体制や社会や親の「差別的な刷り込み・洗脳」から抜け出せない。
・他人を差別したり貶めたりしないと、幸せ・安心を感じられない。
上記の2つとも、字に書くとヤバいのがわかる。リテラシーがあり物事がある程度理解でき、「健康な心の持ち主」なら、偏見・差別を持ち続けない。
収入・経済的状況などが同じでも違っても、前述の6つのポイントをおさえた人を選ぶことが最重要なのだ。
・カップルの対等性
・柔軟性
・知性
・信頼
・尊敬
・カップルの仲が親しく、特別な関係である事
次に「バックグラウンドが違う人」と心地い良い関係を築くにはどうしたいいか、ポイントをまとめる。
「バックグラウンドが違う人」と良い関係を築くには、どうしたいい?
「バックグラウンドが違う人」と心地い良いパートナーシップを築くには、次の点に気をつけたらいい。
・思い込み・偏見・差別的思考を持たない。
・周りに流されず、自分で考える。
もしかしたら私も、古い考えや差別的思考の人が多い地域やコミュニティに住んでいたら、思い込み・偏見・差別的思考を持ち続けていたかも知れない。
様々な国・地域の出身の人が多い「国際都市」ジュネーブに住んでいると、色々な点で各個人がみんな違うことに気づく。
多様性がある社会にいると、「旧態依然の差別的思考」がはびこっている社会に比べ、違いを認め合える社会や人の方が多くの人が生きやすいことに気づく。
お互いの違いを認め合い、仕事・社会的な活動・友達付き合い・パートナーシップなどを築いていくことが求められる。
だから、前述の「ヨーロッパの「国際都市」で、私が出会った出身やバックグラウンドが違うご夫婦・カップル」で挙げたように、出身の違う人同士のカップルに出会うのだ。
次に、宗教が違うカップルを例に、「「バックグラウンドが違う人」とパートナーシップがうまくいくコツ」について、詳しく解説する。
「バックグラウンドが違う人」とパートナーシップがうまくいくコツとは?【必見】
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「バックグラウンドが違う人」とパートナーシップがうまくいくコツは、次の2つだ。
・自分と相手の違いを認識する。
・違いをシェアする。
うまくいってるカップルは、自分と相手の違いをシェアして一緒に生きている。
次の順序で、「自分と相手の違いをシェアして一緒に生きる」がどういうことなのか、ヨーロッパの国際都市に住む宗教の違うカップルを具体例にご紹介する。
・エチオピア正教を信仰しているエチオピア系妻とプロテスタントのデンマーク系夫の場合
・無宗教の私とイスラム教を信仰しているムスリムのパートナーの場合
エチオピア正教を信仰しているエチオピア系妻とプロテスタントのデンマーク系夫
エチオピア正教を家族代々信仰しているエチオピア系妻は、1年に1回、1ヶ月以上続く「1日1食の菜食の「断食」」をする。つまりこの期間、肉を食べない。このエチオピア系の女性は、ジュネーブに生まれ育ったが、両親の祖国の宗教的行事を続けている。
妻が「1日1食の菜食の「断食」」をする間、プロテスタントのデンマーク系夫は自分のリズムで食事をとる。
シェアといっても、全部一緒に行動するのじゃなくて、お互いの違いを認めて生活するという感じだ。
次に、私とパートナーの例をご紹介する。
無宗教の私とイスラム教を信仰しているムスリムのパートナーの場合
宗教に関して、私とパートナーも、前述のエチオピア・デンマークカップルと似ている。つまり、2人の間で協力はするが、全く同じ行動をとる訳じゃない。
私は自分の経験を通して、次の3つを大事にできたらうまくいくと実感している。
・お互いの理解と協力と寛容さ
・2人が別々に行動する時間
・一緒に行動したり一緒に過ごす時間
それでは、次の順にお伝えする。
・鳴り物入りで始めたラマダンとその結果
・普段の日常生活での私とパートナー
鳴り物入りで始めたラマダンのその結果
パートナーはムスリム。イスラム教にはラマダンがある。ラマダンとは、昼間に飲食ができない「断食期間」だ。
ラマダンは、「断食」だけじゃなく、夜の礼拝があったり、親類縁者と絆を深めたり、夜にお祭り気分を味わったりする宗教的行事だ。
毎年ラマダンをやってこなかったパートナーが、昨年は「是非やってみたい」と言い出した。夏場のラマダンは、日没後に夕食をとり、日が昇る前の5時頃に食事をとり、また日没まで食事をとれない。なので、いつもとは違ったサイクルで食事を作るのを頼まれた。
私たちはアパートに住んでいるので、明け方の4時にガタンガタン調理をするわけにはいかない。アパートの隣人を起こすわけにはいかないし、スイスでは夜間の物音は法律違反になる。
というわけで、日没後の食事(一般的には夕食)の前に夕食と朝食の2食分作っておくことにした。
私はスケジュール調整したり、色々オーガニゼーションして数週間続くラマダンに備えたつもりだった。
しかし、パートナーは最終的に1日だけラマダンをやっただけ。消化器の負担になり過ぎ健康に良くないからと、すぐ普段の食事リズムに戻ってしまった。
とは言え、私とパートナーは、ラマダンをやるのに色々話し合ったし、私もラマダンについてネットで検索したりYouTubeで動画を見て調べたりした。パートナーのラマダンは、たった1日だけで終わってしまったが、パートナーが育ってきた文化を知るいい機会になったと思っている。
たった1日のラマダンは、食事作りに加えて、日中パートナーがいない時を見計らって自分の食事をするなど、私は物珍しい気持ちでできるだけ協力した。だが、他にも私が普段見慣れてないことをパートナーはしていた。それは、お祈り。
イスラム教の教えでは、1日に5回お祈りをすることになっている。だが、普段パートナーは家の中ではお祈りをしない。金曜日にモスクに行ってお祈りをすることもあるが、仕事でふさがっていれば行かない。
ところが、ラマダン中の日没後の食事をする直前にお祈りをしないとラマダンが無効になってしまうらしく、パートナーはブツブツアラビア語のお祈りの言葉を呟きながら立ったり伏せたり繰り返しながら、食事のテーブルセッティングをして待ってる私の横でお祈りを始めた。
その時初めてパートナーがお祈りしているのを見て、しかもなんか大慌てでバタバタお祈りしてるように見えたので、神聖で心を落ち着け神に感謝する数分のはずなのに、突然笑いがこみ上げてきてしまった。私もパートナーも笑いを噛み殺し、静かな心になるのに数秒かかってしまった。
鳴り物入りで始めたラマダンは、結局1日で終わってしまったが、私の理解と協力を得てパートナーは満足しているようだった。
私のパートナーはムスリム。2020年のラマダンは、スイスでは4月24日に始まった。5月23日頃までだから、まだ数日続く。しかしパートナーは、ラマダン18日目の5月11日の夜、自主的に「ラマダンをやめる宣言」をして、や[…]
普段の日常生活での私とパートナー
宗教に限らず、食べ物の好みや趣味などもそうだ。2人がいつも、全部同じものを食べたり、同じアクティビティをする必要はない。
もちろん一緒にしたかったらすればいいが、自分がする行動を相手に押し付けるべきじゃない。カップルと言えど、お互いに影響されることはあっても、無理に同化する必要はない。
とは言うものの、食べ物に関して、パートナーは豚肉を食べないので、私は買ってきて調理することはしない。
カップルがお互いの違いを認めて生活するのは、「なんか寂しい ! 」と思われるかもしれない。私の場合は寂しいとは感じない。
食事や就寝の時間に私がサッサとテーブルやベッドにやってこないと、次のようにパートナーに言われるからだ。
「1人じゃ食べたくないから早く来て ! 」
「1人じゃ眠れないから早く来て ! 」
カップルによってそれぞれ生活習慣は違う。だが、次の2つを大切にできれば、自分と相手の違いをシェアして生活して、快適に過ごしやすくなる。
・2人が別々に行動する時間
・一緒に行動したり一緒に過ごす時間
まとめ
「国際結婚がうまくいく2つのコツ」、つまり「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップがうまくいくコツ」は、次の通りとお伝えした。
・自分と相手の違いを認識する。
・違いをシェアする。
シンプルだが、前提条件がある。【幸せな結婚生活を送るための4つの秘訣】離婚・別れはつきもの?ビックリした結婚から学んだ事でご紹介した4つのポイントを押さえておく必要がある。
・カップルの関係が対等である。
・社会が変化しても生きていけるようような柔軟性がある。
・「過去の関係」を「現在のパートナーとの生活」に持ち込まない。
・パートナーとのふれあいや楽しくて安全で充実したセックスライフの探求をする。
本記事では、「国際結婚がうまくいく2つのコツ」、つまり「バックグラウンドの違う人とのパートナーシップがうまくいくコツ」について、現在のヨーロッパの国際都市での「結婚」「パートナーシップ」の状況と私とパートナーの体験談を交えて、下記の順序でご紹介・解説した。
・相違点が多いカップルより、共通点が多いカップルの方がうまくいくのか?
・「バックグラウンドが違う人」とお付き合いしているけど、なんかうまくいかない*どうしたらいい?【必見】
・「バックグラウンドが違う人」とパートナーシップがうまくいくコツとは?【詳細】
「国際結婚」「国際恋愛」に限らず、誰かと「パートナーシップ」を持ちたい方に、本記事を読んでいただき、役立てていただければ幸いだ。
なんと義両親夫婦は、結婚式当日に初めて会い、結婚式を挙げ、今も仲良く一緒に暮らしている。出会いがない !!【未来の結婚相手/パートナーと出会う5つの場所】と【恋愛を成就させる4つの資質】の記事には、「世の中には様々な出会い方があり、[…]
「国際結婚」を親に反対された時や、いい顔をされなかった時、みなさんはどうしますか?「国際結婚」をテーマに「幸せな人生を送るためのポイント」をまとめた記事はこちら。
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