【フランス語訳のマンガ10選】フランス語の会話が上達する勉強法 !?

「フランス語が上手になりたい ! どうしたら上手く話せるようになる?」と思いながらフランス語を勉強されている方はいないだろうか?

海外でアカデミー・専門的な勉強をする世界にいると、日本のマンガとは縁がない生活になりがちだ。興味がなくなるというか。しかしフランスの高等教育機関にいた時、マンガをフランス語で読んでいた日本人の友達がいた。

その時はマネしなかったが、今思うとフランス語でマンガを読むのは、「会話」が上達するための1つの方法だ。しかもマンガは、誰にでもカンタンにアクセスできるメディア。

私は日本の大学卒業後、フランスで修士号を1つ、スイスで学士号1つ修士号1つ取得した。しかし留学当初はフランス語がなかなか話せなく、とても苦労した。

現在はフランス語圏で暮らして17年経ち、私生活も仕事もフランス語を主に運用している。語学学習について客観的・分析的に見られるようになり、語学学習のコツと自分の経験をブログに書いている。

フランス語が話せるようになる !【日常会話・学校で習わない3つの方法】で、会話上達のためのオススメの勉強法【フランス語訳のマンガを読む】をご紹介した。

本記事では、日本語でもフランス語でも好評のマンガ10冊を選び、次の順序で詳しくご紹介・解説する。

・フランス語の日常会話の上達に、フランス語訳のマンガがなぜオススメ?7つの理由】

・フランス語訳マンガのデメリット・選ぶ時の注意点とは?

・フランス語スピーカーの日常会話のような、今っぽいカジュアルな話し方を知るには?【重要】

・フランス語訳マンガ10選【必見】

 

フランス語訳のマンガは、次の悩みを抱える非ネイティブのフランス語の学習者に効果的な勉強法だ :

・専門的な話はだいたい理解できるけど、日常会話や友達と話すのがナゼかうまく出来ない。

 ・大学・語学学校などアカデミックな環境でフランス語を学んだけど、日常会話・話すのがあまり上手くならない。

 ・文法は初級~中級くらいまで理解していて教科書の練習問題はできるが、フランス語ネイティブと話すと話せなくなる。

 ・フランス語の読み書きもゆっくりだけどできて、リスニングもできるほうけど、話すとギコチない。

 

ご紹介するフランス語訳マンガは、フランス語を勉強している・フランス語圏に留学や引越しをするご家族やお友達に贈るプレゼントとしてもピッタリだ。

 

フランス語の日常会話の上達に、フランス語訳のマンガがなぜオススメ ? 7つの理由】

  1. フランス語の授業ではあまり習わない日常的に使う言葉・表現を知ることができる。
  2. フランス語の会話のレベルが初級~中級でもそれ以上でも、マンガを選べば得られるものが多い。実際の口語表現・間投詞・マンガの内容など幅広い。
  3. マンガはデッサンもあるから、口語表現・間投詞などをどんな状況・コンテクスト・感情表現で使うのか、文字だけのメディアより格段にわかりやすい。
  4. 文字で「話し言葉」を読みながら学んでいける。普段聞こえてくる言葉や言い回しを「これはどう意味?」「これはよく聞く言葉だけど・・」という具合に目で見ることができる。
  5. 別に試験があるわけじゃないから、自分が面白いと思うものや役に立ちそうなものをキャッチしていけばいい。マジメにやらなくていい。
  6. 書いてある口語表現だから、忘れてしまったらページをパラパラ探せば見つけられる。
  7. お金をそこまでかけず一人でスキマ時間にできる。

フランス語訳マンガで学ぶデメリット・選ぶ時の注意点とは?

フランス語訳マンガで学ぶデメリット・選ぶ時の注意点とは?

使用の画像 :  Pexels より

デメリットは、フランス語が話せるようになる !【日常会話・学校で習わない3つの方法】で触れたので、そちらを参照されたい。

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フランス語訳マンガを選ぶ時の注意点

文学的表現が多い「歴史もの」を買ってしまうと、日常生活で使う口語表現・間投詞が少ないか、チョット求めているものと違うということがある。

例えば、池田理代子さんの「ベルサイユのばら」。マンガ自体「書かれた」口語だから、実際の会話より文学的になる。いずれにせよ、それを念頭に置いて役立てればいい。文学的表現が多い歴史もののマンガを買ってしまった場合は、一般的な「語彙」や「言い回し」など学べばいい。

1972~1973年に発表された池田理代子さんによるマンガ、通称「ベルばら」は、フランス革命前から革命前期のヴェルサイユ (Versailles) を舞台に男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットたちの人生を描いた史実を基にしたフィクション。お読みになった方も多いはずだ。そしてフランスの首都パリからすぐ近くのヴェルサイユ宮殿 (Château de Versailles) を訪れた方もいるだろう。本記事の趣旨からズレてしまうが、フランス語で「ベルサイユのばら」を読んでみるのも面白い。


ベルサイユのばら / 池田理代子 1巻と2巻(フランス語版)

 

ベルサイユのばら / 池田理代子 3巻と4巻(フランス語版)

 


フランス語スピーカーの日常会話のような、今っぽいカジュアルな話し方を知るには?【重要】

フランス語スピーカーの日常会話のような、今っぽいカジュアルな話し方を知るには?

使用の画像 :  Pexels より

若者が主人公の「学園もの」や社会人が主人公のマンガがいい。友達同士で交わされる今っぽい現代的な日常会話・口語表現・間投詞を知ることができるから。学校では習わないフランス語の口語表現を知ってコミュニケーションや日常会話に活かそう。

学校で習うフランス語と実生活で使うフランス語の中間にあるのが、マンガの中の「話し言葉」。友達同士のカジュアルなオシャベリは、非ネイティブにとって意外にも難しい。カジュアルな「話し言葉」のコツを垣間見ることができるのが、若者が主人公の「学園もの」や社会人が主人公のマンガだ。

そして、もちろんカジュアルなオシャベリだけでなく、色々な状況・場面があるから様々な話し方も知ることができる。

フランス語訳マンガ10選【必見】

本記事では、フランス語版でも人気がありそれぞれスタイルの違う10作を選んでみた。マンガ・アニメ・ドラマ・ゲームで馴染みのあるメディアミックス作品は多くの人に親しまれ取っつきやすいので、積極的に取り上げた。

1. orange / 高野苺(フランス語版)

青春きらめくSFラブストーリー『orange』の作者、高野苺さんは、ダ・ヴィンチニュースのインタビューに答える。

「『orange』で描きたかったのは、〝後悔しないように生きる〞ということと、〝翔のような人がいたら助けてあげてほしい〞ということなんです。大切な人を失わないように、声をかけたり、手を差し伸べたりしてあげてほしい。そんなふうに感じてもらえたらなと、願いながら描き続けてきました」

「マンガを描くことは、すごく難しくて大変です。でも、私のマンガを読んだ人が、楽しんでくれたり、何かを受け取ってくれるなら私は、マンガ家になって良かったと思えるし、マンガを描き続けることができるんです。今の自分にできることは全部、『orange』で出し切りました。後悔はありません

『orange』は、2012年から連載され世界9か国で翻訳出版もされている。作者のメッセージ性の強さ・シナリオの良さ・絵の美しさが相まって国内外問わず高評価の作品。マンガのほか、アニメ・映画も制作・公開されているメディアミックス作品。

orange / 高野苺 (フランス語版)
4.4

フランス語版のレビューは、31コメント、星の数5点中4.4の高評価。
「少女マンガの分野を超え精神的に成熟したテーマで大人が読んでもとても面白い」というコメントや「素晴らしい ! とても感動した ! デッサンも美しい ! 」と絶賛しているコメントが多い。作品について長文で論じているものも見当たりフランス語スピーカーにもかなり高評価を得ているのがわかる。
学園もので時空を超えたファンタジー。
若者が使う今っぽいカジュアルなフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

2. アオハライド /(フランス語版)

王道青春ラブストーリー『アオハライド』の作者、咲坂伊緒さんは、宝島社『このマンガがすごいWeb ! 』のインタンビューに答える。

「とにかく恋愛をメインに思い切り“ザ・青春”みたいなものが描きたかったんです。『アオハライド』ではさらに人のホンネというものを踏みこんで描いてみたいなと思ったんです。」

「何かが起きるのを待ってるだけで終わらないでほしいな、と。おこがましいようですが、だれかの背中を押せたら……と思っています。」

「ときめきがとまらない!青春を忘れた大人たちもアオいハルに乗っかれ!!」

『アオハライド』は、2011年から2015年まで連載され、マンガのほか、小説・アニメ・映画も制作・出版・公開されているメディアミックス作品。

アオハライド / 咲坂伊緒(フランス語版)
4.6

フランス語版のレビューは、11コメント、5点中4.6の高評価。
絵が綺麗というコメントが多い。ユーモアのある少女マンガと評している人も。このジャンルが好きな人はかなり熱烈に「素晴らしい ! 」と書き込んでいる。
高校生の学園ものだから、若者が使う今っぽいカジュアルな友達同士のフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

3. 美少女戦士セーラームーン / 武内直子(フランス語版

『美少女戦士セーラームーン』の作者、武内直子さんは、FRaU編集部による超人気漫画の誕生秘話【大和和紀×武内直子 初対談】で語る

「初めは普通の恋愛ものを描いていたんですけど、歴代の担当さんに「作品がつまらない」「もっと違う方がいい」と言われていました。でも、おさぶ(武内さんの担当編集者の愛称)が担当になって「あなたの好きなものはなんですか?」と改めて聞かれて、いろいろ話していく中で『セーラームーン』が生まれました。」

「小学校時代、少女漫画と特撮戦隊物にハマっていました。『魔女っ子メグちゃん』『魔法使いサリー』『魔法使いチャッピー』『花の子ルンルン』などの魔法少女物も大好きでした。『デビルマン』(人間の心と悪魔の力を併せ持つデビルマンの物語。永井豪による同名漫画が原作。’72~’73)も強く印象に残っています。母が「あなたは幼稚園から帰るとだまって、デビルマンのアニメをよく見ていた」と言っていました(笑)。すごく悲しくて激しい。衝撃を受けました。そういう要素が『セーラームーン』にも入っていると思います。」

『美少女戦士セーラームーン』は、1992年から1997年まで連載され、メディアミックス展開されマンガのほかアニメ・ミュージカル・テレビドラマも制作・公開されブーム・社会現象となるほど男女問わず多くのファンを惹き付けた。アニメは、世界40ヶ国で放送され大成功を収めている。

美少女戦士セーラームーン / 武内直子(フランス語版)
4.7

フランス語版のレビューは22コメント、星の数5点中4.7のかなりの高評価。「娘のために買ったが、面白くて自分が先に全部読んでしまった」というコメントも。
「セーラームーン」に馴染みがある人はとっつき易く、カジュアルな易しいフランス語の会話・口語表現を楽しんで知ることができていい。

 

4. ヲタクに恋は難しい / ふじた (フランス語版)

隠れ腐女子とゲームヲタクの不器用な恋を描いた恋愛コメディマンガ『ヲタクに恋は難しい』の作者、ふじたさんは、ダ・ヴィンチニュースのインタビューに答える。

「もともとイラスト投稿サイト「pixiv」を利用していて、他の方が描いた恋愛マンガを見ては「かわいいな、自分も描いてみたいな」と思っていたんです。私はオタクですし、マンガ専門学校時代にできたオタクの友達もたくさんいました。私の知っているオタクのエピソードとみなさんが好きな恋愛ものを掛け合わせたら、面白いものが生まれそうだなと思ったのがきっかけです。日常会話の楽しさ、リズム感、気の置けない雰囲気は、専門学校時代の友人たちとのおしゃべりそのままです。」

「私自身にもよくわからないんです。恋愛をテーマにしていますが、それだけではない。「異種恋愛格闘技」と自分では言っています(笑)。」

「恋愛要素が強めのマンガが好きな方は少女マンガを読まれると思うので、私はギャグ8割、恋愛2割というバランスで描きたいなと思っています。」

『ヲタクに恋は難しい』は、2014年から発表され、電子書籍版を含めたコミックスの累積売上部数は700万部を突破し、テレビアニメ・映画にメディア展開。高評価で注目され続けている。

ヲタクに恋は難しい / ふじた(フランス語版)
4.2

フランス語版のレビューは、11コメント、5点中4.2の高評価。
社会人が主人公で、おもわず笑っちゃうマンガ。学園ものやファンタジーじゃないものがいいという方にオススメ。
フランス語ネイティブもレビューに「ウケる、おかしい、笑った」のようなコメントを数多く残している。
社会人の今っぽいフランス語の日常会話が見たい方向け。

 

5. パーフェクトワールド / 有賀リエ(フランス語版)

『パーフェクトワールド』は、脊髄損傷を負った男性との恋愛を描く。

講談社コミックプラス『Kiss』による対談で、『パーフェクトワールド』の作者、有賀リエさんは、連載当初から取材協力をする建築士、阿部一雄さんと語る。

阿部一雄「僕ね、この漫画のすごいところは、障害者の僕が読んでもまったく違和感がないところだと思うのです。たとえば、デート中に樹(いつき)に向けられる視線に、つぐみが不快感を抱くところは本当にリアル。受傷後、はじめて出かけた時のことを思い出しました。皆が自分のことを見ているような、何とも言えない居心地の悪さは今でも変わりません。」

有賀リエ「最近見た感想で印象的だったのは「たまたま身近に障害を持つ人がいないからわからないし、気になるけれど今もわからないままでいる。でもこの漫画を読むと身近に感じられる」というものです。 この漫画はあくまでも恋愛漫画として描いていますが、障害のこともちゃんとお話に盛り込めたかなと思いました。」

阿部:「障害を持っている人間は自分の生活が家族の犠牲の上に成り立っていると後で気づく。家っていうのは家族・パートナーと住む場所です。毎日生活していく場所だからこそ、障害を腫れ物のように扱ったり、無理をしてはいけない。障害は日常の一部なんです。」

有賀:「日本は障害者の存在に慣れていないですよね。障害を持った方のブログで「海外ドラマにみたいに普通に障害を持った人が出てきてもいいのに」と書いてあって、その通りだと思いました。」

『パーフェクトワールド』は、2014年から連載され、単行本の累計発行部数は200万部を突破。テレビドラマ・映画にメディア展開され、高評価で注目され続けている。

パーフェクトワールド / 有賀リエ (フランス語版)
4.8

フランス語版のレビューは、29コメント、星の数5点中4.8のかなり高評価。
社会人が主人公で、一人は車椅子生活を送っている。「感動的」「素晴らしい」と絶賛するコメントが多い中、「続きが気になる」というのも。
シナリオが面白いのがわかる。
今っぽいフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

6. 聲の形(こえのかたち)/ 大今良時(フランス語版)

障害やいじめという難しい問題・子どもから大人への成長を丹念に描く『聲の形(こえのかたち)』の作者、大今良時さんはダ・ヴィンチニュースのインタビューで語る。

「この作品は、18歳に描いた投稿作が元になっています。新人賞受賞後、冲方丁先生の小説『マルドゥック・スクランブル』のコミカライズの連載が始まりました。その連載中もずっと温めていた作品です。私のなかでは、はじめから連載をイメージしていたのです。ですから、読み切りが掲載後、連載がスタートした時も、西宮や石田と向き合う準備はできていました」

「投稿作を描いたころは、まだ岐阜に住んでいました。いずれは上京する気でいたのですが、親の反対で引きとめられていたのです。でも私のなかで、いずれ東京に行くと決めていたので、当時の岐阜でしか描けないものを描こうと思いました。それが、身近な手話であり、学校生活であり、岐阜の風景だったのです」

「私は友だちにものすごく恵まれていたと思います。おかげで、“友だち”というくくりに疑問をもったことはありません。ですが、学校生活は苦痛でした。私が通っていた学校は、とても伝統を重んじる学校だったのです。そのひとつが、連帯責任です。何にでも連帯責任を匂わされました。厳しい校風が、とにかく面倒に思えてしまって。最後の半年間は学校に行かなくなりました。それよりは、家で絵を描きたかったので」

「学校に行かない時間も、その人にとってすごく大切です。なぜ行かないのか、とことん向き合って、自分なりの答えを出して欲しいです。中学・高校生という肩書きを持っているのは、今しかありません。そういう貴重な時間と気づきながら過ごすなら、学校に行かなくてもいいのではないのでしょうか」

聲の形』(こえのかたち)は、2011年から発表され、小説・アニメにメディア展開され、全日本ろうあ連盟監修のもと実写DVD化。大反響を得た。

聲の形(こえのかたち)/ 大今良時(フランス語版)
4.8

フランス語版のレビューは、34コメント、星の数5点中4.8のかなりの高評価。
「感動した」「全巻読んだ」「素晴らしい」と絶賛するコメントが多い。聴覚障害を扱っていて真面目な考えさせるテーマで良いというコメントも。また「クリスマスプレゼントに子供にあげた」というコメントも目についた。
少年マンガのジャンルだが男女関係なく読める。
今っぽい若者が使うフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

7. ゼルダの伝説 / 姫川明(フランス語版)

姫川明さんは本田Aさんと長野Sさんの二人組の漫画家ユニット名で、1991年のデビュー以来、それぞれの持ち味を融合させて二人で組み仕事を続けてる。

『ゼルダの伝説』の作者、姫川明さん(本田Aさんと長野Sさん)は、TORONTO+JAPAN MAGAZINEのインタビューで語る。

本田A:「元々私たちは日本では変わった立ち位置の作家でして、日本で仕事をしながらも、どこかに違和感を感じながら、デビューから27年間、創作活動をしてきました。ですが、2010年のドイツのイベントで初めて海外に来たとき、「良いものは良い。ダメなものはダメ」という、非常にストレートではっきりとした海外の価値観を知りました。…

後から知ったことですが、海外ではマンガよりもアニメの方がなじみがあり、アニメのような画風である私たちの作品は海外で非常に有効なようで、さらに「ゼルダ」という人気のゲームタイトルを手掛けたということで、非常にすんなりと受け入れられたようなのです。はじめてのドイツでの海外イベントで、海外のみなさんが喜んで読んでくれているということを目の当たりにし、私たちの居場所が世界にあるのだなということを知った瞬間でした。海外のイベントに参加してたくさんの方と触れ合ったことで、ものすごく勇気と未来をもらえましたね。表現の可能性が外の世界へと延びていく、これからがおもしろいのだろうなと思います。「ここまでやめなくてよかったね」という感想ですね。」

長野S:「私たちはキャラクターはそれぞれ分担して描いているのですけど、最初のイメージ出しなどでは二人で話し合って、編集者に説明するためのアイデアの書き出し作業などは主に私がやって、実際に紙に絵を描くときには二人で描いています。作品によってそれぞれ担当する比重なども変わりますが、「ゼルダ」の主人公・リンクなどは彼女(本田)が描いています。」

本田:「彼女(長野)は子供の絵が、私はティーンが得意だったりするので、感覚的なものですが、どちらかがトータルイメージをプロデュースするという流れで、作品によって主導する人間が変わってきます。」

本田:「今ではツイッターなどで若い読者たちともつながっているので、そういう意味では昔のように彼らとの距離は遠くありません。ですが、私たちは勉強はさせてもらっても、ファンに媚びて自分たちの作品を変えるということはしません。描く人間は流行りを作っていく、引っ張っていく人間ですから、ファンの嗜好に合わせてというのももちろん必要ですが、あまりやりすぎてはいけないことだと思いますね。」

本田:「「ゼルダの姫川」ではなくて姫川的ゼルダと言えるオリジナル作品を描いていきたいですね。そして、世界へとダイレクトに自分たちの作品を配信していくという形にシフトしてきています。日本に限らず、世界中で日本のマンガを描いていきたいです。日本で日常ものを描いてしまうと世界基準ではなくなってしまいますが、自分たちがそういった日常生活に左右されないファンタジーを得意とする作家だったということはこれからの強みだと感じています。」

マンガ『ゼルダの伝説』は、任天堂が開発・販売したコンピュータゲーム『ゼルダの伝説』シリーズが、メディアミックス展開されコミカライズされたもの。姫川明さんは任天堂の公式マンガ家。継続的に執筆しており、海外でも翻訳出版され、大成功を収めている。

ゼルダの伝説 / 姫川明 (フランス語版)
4.8

フランス語版のレビューは、49コメント、星の数5点中4.8のかなりの高評価。
熱烈に良かったと絶賛しているコメントが多い。
少年マンガのジャンル。ゲームでご存知の方も多いだろう。
若者が使う今っぽいカジュアルなフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

8. Hunter x Hunter / 冨樫義博(フランス語版)

『HUNTER✕HUNTER』の作者、冨樫義博さんは、『少年ジャンプ+』による【冨樫義博×石田スイ(『東京喰種トーキョーグール』の著者)】で語る。

「キャラクターをコントロールできていない時の方が、漫画は面白くなりますよね。漫画を描く時は、最初におおよそのストーリーを考えているんです。でも実際にキャラクターを描きだすと、そのストーリーラインとはまったく違うセリフをしゃべっちゃうことがあって、そのセリフが「こいつに合ってる!」と思うと、最初に考えていたストーリーは捨てるしかないんです。でも、そういうことが起きた時の方が面白いですよ、やっぱり。」

「基本的に漫画における親っていうのは、主人公がやることを反対する立場の人間ですから。例えば「HUNTER×HUNTER」の主人公のゴンは、現実世界では小学生高学年ぐらいです。もし彼にきちんとした親がいるとすると、自分の子供を危険な旅に出させるわけがないな、とか考え出すと、本当にもう親って邪魔だなと(笑)。それなら最初からいない方がいいなって考えていたら、結局“親を探す”ということが目的になり、そして“親をひどいヤツににする”というコンセプトが出来上がったんです。」

『HUNTER✕HUNTER』は、1998年から連載を開始し、休載期間を挟みながらも累計発行部数は2019年の時点で7200万部を突破。「主人公を殺すつもりで描いている」という作者の言葉通り、少年漫画の中ではグロテクスクな描写、残酷で容赦のない展開が描かれている。世界観やキャラクターが作り込まれており、少年漫画としては設定が非常に複雑で文字による説明も多い。アニメ化もされている。海外にもファンは多い。

『HUNTER✕HUNTER』の作者・冨樫義博さんと前述の『美少女戦士セーラームーン』の作者・武内直子さんがご夫婦なのはよく知られている。

Hunter x Hunter / 冨樫義博(フランス語版)
4.7

フランス語版のレビューは、15コメント、星の数5点中4.7のかなりの高評価。
「面白いアドベンチャー」「イケてる」というコメントが多い。いわゆる少年マンガで冒険活劇のジャンルだが、これが好きというフランス語ネイティブの10代の女の子は多い。
若者が使う今っぽいカジュアルなフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

 9. LIAR GAME / 甲斐谷忍(フランス語版)

知恵・交渉力・嘘をつく力を振り絞り勝ち残るライアーゲーム・トーナメントが描かれた『LIAR GAME』(日本語訳で「嘘つきのゲーム」)の作者、甲斐谷忍さんは、鹿児島の暮らしを彩る文化・生活情報メディア『Feliaで語る。

「鹿児島大学では電子工学を専攻し、卒業後は製紙会社のエンジニアとして富山県で働きました。馴染みのない土地で慣れない仕事に追われながら「一度きりの人生だから、もっと大胆なチャレンジをしてみたい」と思うようになりました。

青年漫画雑誌の刊行が続いた時期でもあり、もともと絵が得意だったので自分のサラリーマン経験が作品に生かせるのでは? という気持ちから、会社には内緒でいろいろな新人賞に応募しました。

1年頑張って駄目だったらきっぱり諦めるつもりでしたが、描き始めて3カ月後に初投稿がヤングマガジンの月間賞に入賞、1991年には投稿4作目の「もうひとりの僕」が新人の登竜門とされる手塚賞準入選作品に選ばれ地元の新聞に大きく載り、会社にばれてしまいました。

アルバイト禁止の会社でしたがとても温かく応援してもらいました。1年後には退職し本格的に漫画家の道に入り、生活が軌道に乗るまで4年ぐらいかかりました。

でも時間に余裕があったその頃に図書館で脚本を読みふけったことが、後で大いに役立ったと思います。」

「執筆では「読者に喜んでもらうために描く」ことが一番のモットー。漫画家はエンターテイナーだと思っているので、読者に求められているものを描くようにしています。憧れの人物像や生き方を主人公や題材に投影するのも、その思いからです。ストーリーやキャラクターも連載しながら育て、変化していくことが多く、「LIAR GAME」も最初はほかの連載の“つなぎ”で描き始めたのが200話を超える長編になり、テレビドラマや映画化もされてうれしかったです。」

「漫画家にとって腰痛は大敵なので、水泳やウオーキングをしたり食事に気を付けたりしています。自宅が仕事場のため気持ちの切り替えが難しく、時間ができたときは家族で旅行したりしてリフレッシュするようにしています。

南国育ちのせいか、北海道に行くと非日常感にワクワクします。描き続けられる気力と体力を保つために体調管理に気をつかうようになりました。

数年前から漫画家を目指す若者を支援する「トキワ荘プロジェクト」に参加し、「甲斐谷荘」というシェアハウスで「漫画家の卵」の相談に乗ったりアドバイスをしたりしています。彼らの活躍や成長を見るのはとても楽しく、漫画との違う関わり方を見つけた気がして、これからも続けていきたいです。」

『LIAR GAME』は、2005年から2015年まで発表され、2011年3月までに累計500万部を突破。メディア展開され、ドラマ化・小説化もされた。本作に登場するゲームの多くは作者自身の創作。また心理学の用語がたくさん出てくる。

ライアーゲーム / 甲斐谷忍(フランス語版)
4.1

フランス語版のレビューは、8コメント、星の数5点中4.1の高評価。
「アカデミックな説明口調が重い」「絵が好みじゃない」というコメントもあるが、20代後半の人が「サイコスリラーで面白い」とコメント。「面白くて続きを買ってしまった」というコメントも。
青年マンガのジャンルで大学生・社会人が読んでも面白い。
現代的なフランス語の日常会話・口語表現とちょっとまとまった文章が読みたい方向け。

 

10. 闇金ウシジマくん / 真鍋昌平(フランス語版)

超暴利金融の経営者である丑嶋馨・従業員・客・関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いた『闇金ウシジマくん』の作者、真鍋昌平さんは、BLOGOS編集部にて語る。

「僕は「ウシジマくん」の前に、連載が2つ打ち切りになった経験があって、足りなかった要素を考えてみると「人の葛藤を描いてない」ということでした。その時から、次の作品では「人の葛藤」をしっかりと描こうと思っていて、誰しもが必要なお金を絡めて描こうと選んだテーマが「闇金」でした。」

「主人公の丑嶋馨は、最初にキャラクターを作った時は何を考えているかわかんない人物で、不確かな世の中で「本当のこと言ってくる不思議な人」みたいなイメージだったんですけど。一言で言うなら損得感情なしに「自分がこうしないといけない」という時は絶対突き通す人物ですね。誰しも困難があったら逃げたり、引いたりしてしまうことはあると思うんですけど、丑嶋はそういう場面でも損得抜きに自分を貫くところがあって、そういう面はすごく気に入っています。」

「僕は不良ではなく真面目で、不良からカモられる側でした。高校は平塚の工業高校で、かなり不良が多かったです。不良グループと真面目な生徒が二分割され、不良のイジメの標的になる生徒は裸で教壇に立たされて、言うのもはばかられるような行為させられる日常でした。教師も見て見ぬふりでした。「お前スボンはけ~~」ってやられてる側に注意してました。今考えたら先生も怖かったのかもしれませんね。やられる側は地獄です。」

「自分が被害を受けないように不良との距離感をうまく保っていたつもりでした。友達として接していたクラスメイトがイジメられておもちゃにされて、何もできない自分の弱さに落ち込む反面、「自分じゃなくて良かった」と卑怯な感情に引き裂かれそうになる日々でした。やる側は忘れてしまうんです。された方は苦しみが続きます。下手したら一生乗り越えることもできず、卑屈な感情に押しつぶされます。」

「一人、毎日勝手に自分のお弁当を食べる不良がいたんです。梅干しの種と200円を残して。やめてほしいと何度注意しても辞めない。その時は殺意を持ちました。実際に化学の授業で使う硫化水素の結晶を盗んで。弁当の卵焼きに入れて不良を殺そうとしたこともありました。ただ、卵焼きを分解してる時、涙が出てきたんです。朝早く起きて母親が自分のために作った弁当で、俺は何をしようとしているんだろう、と。その時、何かが吹っ切れたので、勇気を出して不良の胸ぐら掴んで「弁当を食うな!」と注意したんです。相手は余裕な風でしたが、その日から弁当は食べなくなりました。」

「特に怖いことはありませんでしたが、取材を超えて執着して連絡を取ってくる方もいて、面倒だと思うこともありました。よく言われたのは、上から紹介してもらわないとヤられる、ってこと。ただ、そういう人種の人たちは基本的には自分の話をしたい人が多い印象で、貴重な話を聞くことができました。」

「取材していて、今の世の中はお金がない人とある人の両極端になっていて、それぞれお金に対する価値観が全然違うなっていうのはすごく感じました。連載を開始した頃は貧困問題ってそれほど話題になっていなかったと思いますが、途中から一般の人たちのお金がない、という問題が増えていきました。そういうのを感じ取った時に、単に借金で落ちていくだけの話じゃいけないな、と。連載途中から借金をしてもやり直せるキャラクターが出るようになったんですけど、そういうことがきっかけで変わっていったんだと思います。」

「社会性のある状況にいる人も描きたいなとは思っています。『ウシジマくん』は闇金の話なので、登場人物も極端に外れちゃった人が多かったんで。もうちょっと描く要素を広げてきたいな、というのはありますね。」

「これから『ウシジマくん』を手に取る人には、基本的に漫画は娯楽要素が高いので楽しんで頂けたら幸いです。自分も「面白いな」と思いながら取材して、鮮度の高いうちに漫画で描くことに力を注いできたつもりです。どう受け止めるかは読書次第と思っています。面白がっていただけたら最高に嬉しいです。」

『ウシジマくん』は、2004年から2019年まで不定期連載され、単行本は2017年の時点で1,000万部突破。メディア展開され、ドラマ化・映画化もされた。

闇金ウシジマくん / 真鍋昌平(フランス語版)
4.6

フランス語版のレビューは、3コメント、星の数5点中4.6。
「最高」「ブラックで暴力的」「大人のマンガ」というコメントが目に付く。
経済・犯罪の青年マンガのジャンル。
現代的なフランス語の日常会話・口語表現が見たい方向け。

 

まとめ

【フランス語訳のマンガ10選】フランス語の会話が上達する勉強法 !?

使用の画像 :  Pexels より

フランス語訳マンガについて下記の通り解説・紹介してきた。

・フランス語の日常会話の上達に、フランス語訳のマンガがなぜオススメ?7つの理由】

・フランス語訳マンガのデメリット・選ぶ時の注意点とは?

・フランス語スピーカーの日常会話のような、今っぽいカジュアルな話し方を知るには?【重要】

・フランス語訳マンガ10選【必見】

マンガで学校では習わないカジュアルな話し方や今っぽい話し方を知るのはいいが、やはりどんな時にどこでどのような状況でどんな意味で使われる言葉・フレーズなのかちゃんと理解するのが大切だ。じゃないと相手に誤解され怒らせてしまうかもしれないし自分に不利益が生じる可能性もある。

また、マンガに出てくる書かれた「話し言葉」は実際のフランス語スピーカーと若干違うことがあるのは加味した方がいい。日本語スピーカーが「キサマ !」としょっちゅう言わないのと同じだ。とは言え、学校のフランス語の授業・教科書では見たことのない「話し言葉」・日常語に触れることができるのは間違いない。

フランス語スピーカーが使う日常語を知るとコミュニケーションがしやすくなり、友達とさらに仲良くなったり友達が増えたり私たちの生活をより楽しく豊かにしてくれる。

【フランス語訳のマンガ10選】フランス語の会話が上達する勉強法 !?
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